was ist da und was nicht ページ11
＿＿…
「みてー！白い！」
「もう1月だから。寒いね」
新年、1月1日の今日
どこか静かな雄英敷地内、その教員寮の玄関先で防寒をしたエリが楽しそうに駆け回る。そんな様子を玄関前でマフラーだけつけたAが寒そうに見つめる
クリスマス会から数日、Aはここが安心できる信頼出来る場所だと認識したからなのかここ数日より心持ちなかなかに穏やかに過ごすことができた。といってもいきなりアクティブに他人とコミュニケーションできるようになる訳もなく、教員寮の談話室でひたすらに勉学の日々を送っていたので会ったのは相澤や山田といういつも通りプロヒーローの面々だけなのだが
「今日は人いないね」
「…みんな帰省してるって山田さんが言ってた。その護衛でみんないないんだ。相澤さんはいると思うけど」
「おい、そんな格好で外出るな、風邪ひくだろ」
背後から声が聞こえて早速眠そうな表情の相澤の姿が。視線の先はエリではなくAで先の言葉はAに向けられたものなのだろう。エリとは違いマフラーのみでいつもの部屋着姿なのでA本人も寒いとは思っているのだ
「エリちゃんも中入れ。お雑煮あるから一緒に食うぞ」
「はーい」
相澤の言葉にとたとたと階段を駆け上がり自然な流れでAの手を掴む。それに特に驚きもせずAも握り返した
もう、エリを怖いとは思わない
「…Aさん手首ずっと包帯巻いてる。傷まだ治らないの？」
「…そう、だね。治りにくいみたい」
「…」
経験上、傷や痛みに敏感だ
あの悪夢の日常から離れて穏やかな日々を過ごす中で、エリにはその包帯が少し違和感で不安なのだろう。眉尻を下げてAを見やる
そんな視線に気づいていながらAは気付かないふりをして前を向いて談話室に向かう
痛みはない
血も滲まないそこは特別怪我と言うのもおかしなものなのだ
「(…早く消えてくれればいいのに)」
そうAも願うそこは、長い間椅子に拘束され縛られ続けた事実をありありと残す鬱血の後
傷も癒えて心も大分落ち着いてきたのに
その疵だけがずっと色濃く残り
Aに過去を忘れさせまいと存在を主張する
それを目にする度に背中をうすら寒いものが通る感覚がする
だから包帯で隠し、長袖で更に隠し見ないようにしている
飲み込まれたらダメだと思うから
もうあちら側には行きたくない
Aは強くそう思う
強くなりたいと、思うようになった
．
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みけいぬこ(プロフ) - レインさん» コメントありがとうございます！私も気づいてすぐ更新したのですが何故かすぐ非公開になってしまって汗また載せましたのでよろしくお願いします( т т ) (2022年10月31日 2時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - スズレカさん» コメントありがとうございます💦何度か載せてるのですが何故か非公開になってしまって。上げ直しましたのでご確認お願いします！ (2022年10月31日 2時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 突然すみません！最近の更新話で3の次が5になっていて4が抜けていて話が飛んでいるような気がします。私側の不具合でしたらすみません💦 (2022年10月28日 22時) (レス) id: 569c36d262 (このIDを非表示/違反報告)
スズレカ(プロフ) - 初コメ失礼します。Himmelhoch uitramarinの4話目が非公開になってるかもしれません（違ったらごめんなさい）。いつも楽しみに待ってます。更新頑張ってください！ (2022年10月28日 21時) (レス) id: d908ec33e4 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - せつなさん» 修学旅行おかえりなさい！更新させていただいております！比較的ほのぼのライフを送っています笑楽しんでもらえてますと幸いです*.(๓´͈ ˘ `͈๓).* (2022年10月28日 5時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年10月6日 14時
