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パタリパタリ
男子の大部屋の畳を叩くそんな音が聞こえる
空腹は満腹になり、あとは疲れた体を癒すのみ
ワイワイガヤガヤとそれぞれに荷物を持ち移動を始めようとするその横で聞こえるその音に、鱗はふと背後を見やる
「…氷叢、何してんだ？用意したのか？」
「…」
背を向け、窓の外を眺めているのか声掛けに振り返ることはしない。けれど、その白藤の尻尾は絶えず左右に揺れ動き風林火山の如くゆらゆらとその隠しているであろう感情を物語っている
「何イラついてんだよ、A」
「イラついてない」
おかん、基回原がひょこっと鱗の隣に並び立ち呆れたような声を漏らす
間髪入れずに届いた返事はどこか少しつっけんどんで、イラついてんじゃん笑と回原が小さく漏らす
「何どしたのー」
「分からん、なんか氷叢がイラついてるらしい」
「珍しい」
周りを見てる男、骨抜も近寄り尻尾を揺らす氷叢の背中をぼんやり見やる。氷叢は雪豹の個性、その長いまだら模様の特徴的な柔らかそうな尻尾はネコ科の動物だと雄弁に語っている
はて、ネコ、、、、
そう考えて骨抜はもしやと閃いた
「氷叢、もしかしてお風呂苦手「そんな事ない」
「「「……」」」
パタリパタリ
白藤が揺れる
「(風呂嫌いなんだ)」
「(猫って水苦手だもんね、風呂って水溜まりみたいなもんか)」
「(綺麗にしたいけど水は嫌っていうジレンマの結果がこれか)」
鱗、骨抜、回原
それぞれ同じことを思い、どこか生暖かい気持ちになった
普段、どこか抜けてるけど推薦入学者
物間に言いように使われてるが実力はクラス随一
育ちが良くて礼儀正しく文武両道、そしてイケメン
実はなかなかに完璧才能マンな氷叢Aという人間の
新たな一面、弱点というかチャームポイント的な
「大丈夫だって、お湯は友達」
「は？」
「みんな疲れてるし暴れるやついないだろうからぴゃっとはいって気持ちよくなろーな。肩まで10秒浸かるだけでいいよ」
「骨抜、バカにしてる…」
「してない、かわいいなと思ってる」
「バカにしてる！」
鱗と骨抜に両肩を抱かれ無理矢理に連行される
イヤだイヤだと地団駄を踏むも疲れ果てた体と男二人に引っ張られAはずりずりと引きずられていく
「ふはっ…ガキかよ」
それを眺めて耐えきれず回原は吹き出した
ガサゴソAのカバンを漁り必要なものを手に取り、
正面の地団駄を笑いながら風呂場までの道のりを歩いた
．
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みけいぬこ(プロフ) - 早桃さん» ありがとうございますっ！！更新強化していこうと思ってて他の作品とは少し違う視点でいこうと思うのであたたかく見守っていただけますと嬉しいです！ (2023年1月29日 11時) (
レス) id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - やばいめっちゃ好きです！！大好きです！これからも無理せずに更新頑張って下さい！応援してますぅぅぅ！ (2023年1月29日 10時) (レス) @page48 id: 363e501944 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 千椛さん» コメントありがとうございます！ここを楽しみにしてくれてる人がいて喜びに震えております！頑張ります！ (2022年12月7日 11時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
千椛(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！！ (2022年12月6日 22時) (レス) @page31 id: f9704de043 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 月の光さん» コメントありがとうございます！魔ってました( º^º; )修正致しました！ご指摘ありがとうございます！氷叢くんいつか混沌に巻き込まれていくのですがなるべく穏やかにがんばっていきます(*`･ω･)ゞ (2022年10月4日 22時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年10月3日 18時
