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「(あぁ……A)」
何も聞かない、何も信じない
そういう決意を込めた視線をこちらに向けてくるA
冷たい氷の壁の向こうに警戒する野生の獣のような愛しい子のその姿に、ベストジーニストの心がズキリと痛む
「……ヒヨってんじゃねェぞ」
「……分かっているさ」
1度はヒーローとして認めないと言った少年に背を押され、隠れた口元を自嘲気味に緩ませる
ナンバーにあぐらをかいて守れると過信していた過去の己はもう捨てた。ここでまた打ち負かされるようではこの先誰も救えはしない
「……聞く気はないだろうが聞いてほしい。私の気持ちを」
「……」
一番救いたい子を救わずして世界の平和は成立しない
「敵被害者、その中で孤児となる子は少なくない。そんな子達を一人一人受け入れ育てていてはヒーローは何も出来ない」
「だからなんだよ、Aは特別だって言いたいんだろ？役に立つ個性だったからだろーが！」
「そうじゃない。私は何も映さない人形のようなAの瞳に光をともしてあげたかった。私自身の手でね」
昨日の事のように思い出す
血のように鮮明でそれでいてほの暗さを宿した無機質なその瞳
その最奥に泣いている小さな子供がいる気がした
悲しみにではなく助けを乞う必死なそれ
ちょうど今の目の前のAのように
どこかぎらついていたように思う
「その瞳に光を、平穏をAの未来に幸福を紡ぎたかった。柔らかなガーゼに包まれるように安寧に上質なジーンズのように頑丈に綻びのない安全な環境に健やかに成長し好きに夢を見て生きていけるようにしたかったのだよ」
「……意味分かンねェ」
「分からないかい…恥ずかしい話、ヒーローとしてではなく一人の人間としてAの幸せを願っていた己がいるのだよ。いつからか…きっと初めて会った時からだろう。今の君は信じてはくれないだろうけれど」
ヒーローが個人の感情で動くなどあってはならないことだろう
一人の人間のためになんて世間が許すはずもなく
血縁でも親戚でもなんでもない赤の他人
贔屓だなんだと妬まれることから
何故プロヒーローが守るのかと稀有に見られ調べられることなど
そういった一切からも守りたかった
全ては何のしがらみもなく普通な子供として生きていけるように
ただ、笑ってすごせるように
「愛していたんだ、君を」
君に伝えたことはないけれど
ずっとずっとそうだったんだ
．
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みけいぬこ(プロフ) - カンナさん» 私の趣味趣向がふんだんに発揮された駄作を気に入っていただけて推しと言っていただけて嬉しすぎます！ありがとうございます（ ߹꒳߹ ）アニメ頑張ってるヒーロー達とを応援しつつ我が子も書き書きしていきます！ (2022年10月3日 20時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - みけいぬこさん» ハッピーエンド待っております…。アニメ6期もドッキドキで一話を見ました！オープニングからなにまで安定に最高でしたよね…！みけいぬこさんの作品を全て見させてもらっているのですが全て面白くて毎回沼にハマってしまいます…。もう私の中の推し作者さんです！ (2022年10月3日 18時) (レス) id: 8ea5502c44 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - カンナさん» わぁぁあ…ありがとうございます！アニメ6期始まっております！そちら観るためにも頑張っていきましょ- ̗̀( ˶'ᵕ'˶)疲れの元にならないよう明るく！努めてハッピーエンド目指していきたいと思います！のでまた読んでやってください！ (2022年10月3日 18時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - いつも楽しみに見ています！みけいぬこさんの作品を見るために毎日頑張っています…。これからも頑張って下さい！ (2022年10月3日 15時) (レス) @page8 id: 8ea5502c44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年10月3日 9時
