一縷の希望 ページ22
«エンデヴァーは他者を思いやる心なんて持ち合わせていない。自己顕示に溺れた矮小で独りよがりの精神…そんな人間がヒーローを名乗っていいと思いますか»
「なんだ…これは…っ制御できない……っ！」
楽しそうに家族との会話に踊り狂う荼毘のすぐ後ろでスケプティックのパソコンが煙を上げる。このままではパソコンがイカれるとやむなくコードを抜き取れば途端にAの頭部につけていた装置が音を立ててショートし粉々に砕けた
「え、起き、た…これ大丈夫そ？」
「私に聞くな……もう制御化に…ない！」
マキアの背のイボに隠れて覗き見ていた
いつの間にか真っ黒に染まった髪に仄暗い赤い瞳を虚空に揺らめかせ、涙を流しながら立ち上がったAはどこか禍々しさを感じさせるのに神秘さも兼ね備えたそんな風にコンプレスは感じた
「おい、ややヤバいんじゃねぇか……！」
「スピナー、そんな事…言われなくても分かってるよ…」
怒らせてはいけない人を怒らせてしまったかのように、見てはいけないものを見てしまっているかのような錯覚に陥る
思わず小唾を飲み込み、息を潜める
『お前は寝てればいい…俺が、全てを終わらせてやる…』
「(何か、言ってる…？)」
少し口元が動いているようにコンプレスには見えるのだが、荼毘の声と周りの喧騒で声が聞き取れない
何とかして読み取ろうと口の動きに注力した
「("おまえは、…しな、せない…A？"どういう意味だ？)」
読み間違いかもしれないが、コンプレスにはそう読み取れた
A自身がAを死なせないとはどういう意味か
«No.2ヒーローのホークス、彼は僕らに取り入る為にあろう事かヒーローを殺しています。No.3ベストジーニストを»
『……』
Aを何とか抑えて表に出てこれた黒いAは早々に聞こえた懐かしい名前に奥のAが反応を示したことに眉根を寄せた
『黙ってろよ…クソツギハギ野郎』
普段のAからは到底聞くことのない言葉が放たれAをよく知る人が見れば違和感を感じることだろう。しかし今この場にはそこまで親しい者などいはしない。むしろAを貶める人しか近くにいないことに、仄暗い瞳を鋭くさせ近づくなとばかりに睨みつける
『(俺はこの世界の誰も、信用しない…)』
Aがどれだけ世界を愛しようとも
どれだけ誰かの死を悲しんでも
黒いAの周りに冷気が巻き起こり始めた
何もかもを拒絶する
．
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みけいぬこ(プロフ) - mikittyさん» ありがとうございます！ (2022年9月30日 7時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新お疲れ様です！ (2022年9月29日 14時) (レス) @page45 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - さきさん» わわわっ！なんという休日の使い方！嬉し申し訳なし<(_ _*)>でもありがとうございます！とても嬉しいですっ気づけばもう12…まだ続きますので更新頑張っていきます！ (2022年9月27日 7時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - ガチで一気読みしました！！！！！！休日一日費やした。面白くてやばいです（？）語彙力失うくらい。更新待ってます！！ (2022年9月26日 22時) (レス) @page37 id: 9fc0d0edba (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 彩都さん» コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいコメントꉂ( ˃ ⌑ ˂ഃ )日本語おかしくて嘆いてる私に優しい言葉嬉しいです！早足で終わらせた気が否めませんが…黒くん編行きたいと思います！目指せハピエン！( ߹ ^ ߹ ) (2022年9月22日 19時) (レス) @page29 id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年9月13日 14時
