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「考えてるな、尾白は」
「ああ」
モニターを見ながらブラドの言葉に相澤はひとつ言葉を漏らす。飯田が回原を連れてった時点ではまだ投獄完了とは言えない
「ゲームとは違って状況把握が難しいのが現実。1秒、1分先の未来は確定していない」
飯田が投獄していればヒーロー陣営
Aを救える立場にある
けれどしていなければ伸ばしたその手は虚偽のそれ、Aの信用を一気に奪うものとなる
一度信用を裏切った場合、それを取り戻すのはそう簡単にはいかない。ましてや戦場とも言える真っ只中不審がられて自分から逃げた先に敵に遭遇してしまう、なんてこともありえない話じゃない
「(どう救助者に安心を与える、どう己をヒーローと示す)」
「B組全員捕まえて迎えに来る！だからちゃんと隠れてろよ！」
「！」
手を伸ばされたら炎を吐いて牽制しよう
Aはそう思っていた
一瞬見えたのは飯田。B組の回原を連れてどっかに行った…もしかしたら投獄しに行ったのかも知れない。けどそれは確定ではなかった。だから、残った尾白を味方だと思いたいけど出来なかった。今捕まったら負けてしまう
しかし、尾白は手を伸ばしてはこなかった
そしてかけられた言葉は思いもよらぬものだった
「隠れ…？」
「向こうは轟がリアルスティールと交戦中だから、来ちゃダメだからな！飛ぶのも禁止！」
ぱちぱち、と思わず瞬きを2回。その間に尾白は背を向けて曲芸師のようにむき出しのパイプに尻尾を絡めて颯爽と離れていってしまった
捕まる、そう思ったのにそうならなかった
小さくなっていく背中をAはぼんやり眺めていた
心臓の動悸はおさまらない
けど、気持ちはどこか穏やかだった
もし、飯田が本当に回原を投獄出来るのなら
それを終えたまたあの戦果の中に戻るだろう
そうならば、またこの辺りを通るはず
それを確認出来れば
「どっちがヒーローか、わかる…！」
捕まえられる距離にいたのに、尾白は離れていった
それどころかAの身を案じてくれた
戦況を少し教えてくれた
少し先で炎があがる
あそこで轟が戦っている
この情報は心強いもので、尾白を信じたいと思えるものだった
飯田が1人移動する姿を見ることができれば、A組に救ってもらえる
そんな気持ちがAの足を動かす
本当は尾白の言う通り隠れてる方がいいのかもしれない
けど、この短時間でも1人は心細すぎた
光があるのならそこに近づきたかった
．
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みけいぬこ(プロフ) - 鸞さん» コメントありがとうございますー！原作すごいことになってて練り直さなきゃ変なことになる汗と原作読み直しております！クリスマスしたいのでもう少ししたら11を作りますよー！ (2022年8月10日 23時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
鸞(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！！頑張ってください！！ (2022年8月8日 18時) (レス) id: 819477dca9 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 鸞さん» 私こそ読んでくださってありがとうございますですよ！！楽しんでいただけて本当に嬉しいです！ (2022年7月29日 18時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
鸞(プロフ) - 続きを早くみたいと思ってしまうほどこの小説は面白いです。かっちゃんがどう助けてくれるのかなと色々考えつつ楽しみながらみれました。続きがとても気になります。本当にこの小説を書いてくださりありがとうございます！！ (2022年7月29日 18時) (レス) @page37 id: 819477dca9 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - ザギンでシースーさん» ありがとうございます！可愛いのお言葉ほんとに嬉しいです(*´ω｀*) (2022年7月26日 14時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年7月19日 9時
