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「ばくごっ！あがったよー！」
「……」
赤く上気した肌
ラフなシャツに半ズボン姿
ぽたぽた歩く度に白髪の先からこぼれ落ちる滴
嬉しそうな表情を見ても爆豪の表情が晴れることはない
「ﾁｯ…ちゃんと髪乾かしてから出てこいって言ってンだろーが！」
「ちゃんとした！」
「できてねーから言ってンだ！滴ってんじゃねぇーか！！」
「貸せッ！！！」と半ばひったくるようにタオルを奪うとその場で爆豪はAの頭をタオルで無遠慮に掻き混ぜる。優しさもなにもないようなその荒々しいそれを実は楽しみにわざとやっているのはAだけが知っている
豪快に頭を撫でられてるようなそんな感覚
タオルに交じって香る爆豪の甘い匂いに包まれるそんな感覚
これが、Aは大好きだった
「風邪ひいたらどうすんだ……ッ面倒みねーからな！」
「フフフ…！」
「笑ってンじゃーねー！！！」
「楽しそうだな」
脱衣所や自室ではないのでかけられた声に対して特に不満はない
「あ、とどろきー！」
「ゲッ」
爆豪視点、目の前のこいつじゃなければ。である
「風呂入ったのか」
「うんっ。さっぱりした」
「最近よく走ってるよな？何かあったのか？」
「体力！つけたくて！じきゅうりょく！」
「へぇ、いい心がけだな。頑張れよ」
「あいっ！」
途中で轟に駆け寄り楽しそうに話すAの背を見つめていた爆豪だったが、轟から伸びてきた腕に咄嗟にAを後ろに引く。ポス…とそのぬくもりを抱きとめ伸びた先で行き場を失った彼の腕とその本人の不満そうな瞳がこちらを射抜く
「……」
「……」
どちらも言葉は交わさない
しかし、目視できるかのようなその対立感
もしこの場に緑谷や切島、この3人以外の誰かがいたのならそのバチバチとしたものを察知し慌てふためいていただろう
「……？」
間に挟まれてるAは何してるんだろう？くらいにしか感じ取れないのだから幸せ者と言えよう
「…行くぞ、A」
「…髪ちゃんと乾かした方がいいんじゃねぇのか」
Aを促し歩きだす爆豪と、その後をついていく轟。湿ったまま放置すると風邪をひくと心配する声を爆豪は問題ないと一刀両断する
「Aは丈夫って程でもないだろ。過信するな。苦しむのはこいつだぞ」
「！ぼくっよわくないっ！」
「部屋のドライヤーで乾かすんだよ。俺がな！」
「ひとりでできるっ！」
そう言い合いながら3人は談話室に向かった
．
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みけいぬこ(プロフ) - さやかさん» ありがとうございます！楽しみにしてもらえてるのが励みになります！更新していきますねー(●´ω｀●) (2022年7月18日 8時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - 毎回楽しく読ませていただいてます！これからも楽しみにしてます。 (2022年7月14日 15時) (レス) id: d179a9363a (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - mikittyさん» 私はコメントが活力になってます( *¯ ꒳¯*) (2022年7月7日 17時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - みけいぬこさん» 更新が1日の楽しみになるくらいに、楽しませてもらっています！ (2022年7月5日 17時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - mikittyさん» ありがとうございます！楽しんでもらえてますでしょうか｀・ω・ (2022年7月5日 16時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年6月24日 9時
