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初めて会うその人は
自分とよく似た白髪に赤い眼をしていた
どこか悲しそうで
心細そうでとてもとても
似ていると、思った……
「あっは！すごいそっくりだね！2人ともっ」
「……！」
Aとエリが対面して互いに見合っていると、どこか楽しそうな声が沈黙を破る
鮮やかな金髪を重力に逆らって上げたつぶらな瞳の少年、それをみたAはびくりと肩を震わせる
怯えた様子で半歩後ろに下がる
その様子に通形は｢あれ？｣と言葉を漏らすもそれを合図としたのかAは素早く相澤の後ろ側に逃げ込み隠れてしまう。ぎゅっと服の端を掴まれる感覚に相澤はちらと横目に見やる……警戒しているようだ
｢え、…あーえーとははは、なんでだろう？怖がられてる？｣
｢お前、この前A脅かしたんだろう｣
｢…あ｣
インターン前に壁の中を練り歩いていた時に出くわしたと前話していたのを覚えていた相澤。心当たりありまくりの通形もまさかこうも怯えられるとはと慌てて弁解しようとする
｢えっとね、俺はヒーロー科の3年の通形ミリオっていう者なんだよね！ぜんっぜん怪しくも怖くもないんだよねっ！！｣
｢通形先輩、多分…身振りが激しくて怖がってるかと｣
｢あぁ！？緑谷くんそれほんと？！大失態だ！！｣
うるさいヤツだ……と相澤は深いため息をつき、そっとAの頭を撫でてやる。見上げてくるAの瞳は少し不安そうで｢大丈夫だ｣と声をかければ手に擦り寄ってくる。久々のぬくもりに思わず相澤の頬が弛む
｢…｣
その一部始終をじっと見ていたエリは先のAの言葉を思い出しいていた
"あたたかい手は、とどいた？"
初対面のはずの自分とよく似た少年
その放った言葉には覚えがあった
それは初めてヒーローに会った時に感じたぬくもり
エリが出会ってきた人の誰よりもあたたかいそれに焦がれた
あの脅威から自分は救ってもらった
望んだものが目の前にある
でも、、
｢(私が、もらってもよかったのかな…)｣
慌てるルミリオンと苦笑いのデク、そして自分と似た少年を宥めようとする赤い髪の少年とイレイザーヘッド
優しいこの人たちの手を私なんかが取ってもいいのだろうかと思ってしまう
｢(…あの人の、大切なものなんじゃ)｣
ルミリオンに怯える様子を見せる少年
似てるのはは姿だけではないのではと思う
これは直感だ
｢(A、さんも…)｣
何かに怯えている
その何かは、今はまだ分からなかった
．
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みけいぬこ(プロフ) - さやかさん» ありがとうございます！楽しみにしてもらえてるのが励みになります！更新していきますねー(●´ω｀●) (2022年7月18日 8時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - 毎回楽しく読ませていただいてます！これからも楽しみにしてます。 (2022年7月14日 15時) (レス) id: d179a9363a (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - mikittyさん» 私はコメントが活力になってます( *¯ ꒳¯*) (2022年7月7日 17時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - みけいぬこさん» 更新が1日の楽しみになるくらいに、楽しませてもらっています！ (2022年7月5日 17時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - mikittyさん» ありがとうございます！楽しんでもらえてますでしょうか｀・ω・ (2022年7月5日 16時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年6月24日 9時
