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再び顔面蒼白に階段を見下ろす姿に爆豪は少し首を傾げる。黙って見つめるもAは動こうとせず、きゅっと両手を握りしめ服の裾を掴んでいた
「…ゆっくりでいい。まず片足下ろしてみろ」
「……っ」
階段が怖いのか、と
ごくりと唾を飲み込み爆豪の言葉でゆっくり片足を段差に下ろした。自分が初めて階段を見た時もこんなおそるおそるだったのだろうか、と爆豪は思う。こういうのも恐怖の対象のなるのか、とも思う
一段そこそこ時間をかけて降りることが出来た。抱き上げてしまえば手っ取り早いのだが初対面でそれは少しやり過ぎだろうな、と黙ってもう一段降りる様子を眺める。ややバランスを崩して咄嗟に両腕を伸ばして手摺に捕まる。がくがく脚が震えていた
「落ち着け、怖くねぇから。ゆっくりでいい」
慌てなくていい
怯えなくていい
ひとつずつ理解していけばいい
「大丈夫、踏み外したら支えてやっから」
さっきまで自分より大きかった爆豪が低くなったなと思ったら変な形の道に足がすくんだ。途端震える脚にどうしたらいいと。恐る恐る一歩、踏み出す。怖いと思うこの気持ちを目の前の爆豪はすぐに安心させてくれる
大丈夫
その言葉がこんなにもあったかいなんて知らなかった
変な笑顔でも甘すぎる声でもない無表情ぶっきらぼうな声なのに
安心する
「(つよい…それにあったかい)」
飛び上がってあの肩に支えてもらえばいい
ふと、そう思った
けど、飛び上がる翼は今持ってない
前は自由に飛んでいたのになと思って
いつ飛んだのだろうと自問自答する
そんなぐちゃぐちゃな思考なのに足は自然と前に動き一歩、一歩階段を下る
爆豪の所に行きたい、そう思った
あと一段という所で徐に伸ばされた手を
迷うことなくAはそっと握った
「(あったかい…)」
並んで降りる
Aの歩幅に合わせてくれる爆豪
スンと鼻を鳴らすとまた、甘い香りがした
To be next...
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みけいぬこ(プロフ) - 甘党なタワシさん» コメントありがとうございます！伏線( ˊᵕˋ ;)どう回収しようかと汗汗してます！楽しみにしていただけるの本当に励みになります♡頑張りますっ (2022年4月28日 0時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
甘党なタワシ(プロフ) - 日頃素敵な作品を拝見させて頂いております。思わぬ伏線回収に心打たれましたありがとうございます。保護者組がどんどん増えてやり取りが可愛いです、更新楽しみにしております！ (2022年4月27日 22時) (レス) @page10 id: 8642bb6031 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年4月26日 9時
