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「はぁ…はぁ…」
押し入れに隠れていた小さな竜はいつの間にか荒い息を吐き倒れている。みるみるうちに人の姿に戻ると、母親に抱き起こされ布団に連れていかれる
無個性だった母親に個性の使いすぎによる反動だなんて考え浮かぶはずもなく。恐怖しかなかった竜がいなくなり愛する我が子が苦しんでる姿にどうしたらいいかわからなかった
「大丈夫…お母さんがついてるからね…もう悪い竜はいないから…！」
「おか、さん…」
疲れて眠ると身体が熱くなってそうするとお母さんが抱きしめてくれる。どこにも行かないでとまた泣くからここにいてもいいんだと思えた。だけど身体の熱さはなかなか治まらなくて身体の変化を止められなかった
「！！いや、…私からこの子を奪わないで…！返して！」
母の腕の中で姿を変えてしまい錯乱する母親
返してと叫ばれ引っかかれ頭から血が滲む。どうしたら母親が泣き止んでくれるのか…
お気に入りのぬいぐるみを渡しても
大好きな絵本を渡しても
母の叫びは止まらない
1人で家の外に出たこともない
家の中が、母が全てだった
また見つからないように隠れる
疲れ果てて気を失って
母の腕に抱かれ
その繰り返しの毎日
ボロボロになっていく母
「夢想寺さん…最近悲鳴が聞こえると住人から知らせがあったのですが何かありましたか」
「化け物…が…息子を…息子を返してくれないの…！」
「これは…落ち着いてください、部屋には息子さんしかいませんよ」
ある日、外から男の人がきた
母はその人に泣いて縋った
また別の日にはお医者さんがきた
「臨時で派遣されました精神科医の身藤です。少しお邪魔しますよ」
「白い竜が…化け物が家にいるんです！そいつが息子を隠すんです…お願いします！息子を返して！大切なあの人との繋がりなのっ！返してええ！」
「落ち着いてください、」
白い竜が化け物だとお母さんは言った
お母さんを苦しめているのは自分なんだとその時知った
「取り抑えろ！こいつだ！」
男の人が沢山入ってきて隠れていた白い竜を長い棒や網で拘束する。棒は翼に刺さり身体中に青アザをつける。けれど竜は反撃も抵抗もしない。自分が母親を苦しめていると分かったから。ポロポロ深紅の瞳から涙を零し引かない熱に身体が思うように動かせない
「！！待て、これは…子供だ！」
「個性…なのか！？」
「ドラゴンの個性…素晴らしい」
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みけいぬこ(プロフ) - 甘党なタワシさん» コメントありがとうございます！伏線( ˊᵕˋ ;)どう回収しようかと汗汗してます！楽しみにしていただけるの本当に励みになります♡頑張りますっ (2022年4月28日 0時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
甘党なタワシ(プロフ) - 日頃素敵な作品を拝見させて頂いております。思わぬ伏線回収に心打たれましたありがとうございます。保護者組がどんどん増えてやり取りが可愛いです、更新楽しみにしております！ (2022年4月27日 22時) (レス) @page10 id: 8642bb6031 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年4月26日 9時
