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「あの…本当によろしいのでしょうか」
「ん？ああ寮でしょ？むしろありがたいよ！」
スパンとノールックで我が子の頭を叩き落とす目の前の女性に、相澤は思わず冷や汗が頬を伝う。順調に来ていた家庭訪問。次は事件の最も被害者とも言える爆豪宅、上手く事は運ばないと気を引き締めて訪ねたというのに目の前にはケロッとした様子で快諾する爆豪によく似た母親の姿
むしろ、被害者である爆豪が母に叩かれ怒鳴られ散々なことになっており(それに汐らしくなることは無くいつもの凄んだ表情で反撃している)闇の深さに思わず固まる
「勝己はなまじ何でもできちゃうし能力も恵まれちゃってさ」
考えなしではなく母は母なりに思いがあったようで相澤の会見での言葉が嬉しかったと話をもらう。あの時の言葉に何も嘘はない。批判ばかりされる日常、被害者の母親に信じて貰えたこと、自分の言葉が届いたこと、それが少なからず嬉しいと思えた
「しばらく風当たりは強いかもしんないけど私は信頼して任せるよ」
言葉の力の大きさを今日ほど実感した日はないのかもしれない
「こんなどうしようもない奴だけどみっちりしごいて良いヒーローにしてやって下さい」
＿＿…
そうして、爆豪宅も一段落し残すところ緑谷宅となった
先に車に向かった相澤は玄関先で話す爆豪とオールマイトを見やるオールマイトの表情は後向きで見えないが爆豪は静かでどこか真剣そうであった
緑谷宅にはオールマイトが一人で行くという…気を利かせてくれたのか担任として申し訳ない気持ちもあるがオールマイトの好意に甘えることとした。話し終わったオールマイトとアイコンタクトを取り、背を向ける。手術はもう終わっているだろう…逸る気持ちを落ち着け車に乗り込もうとする
「…おい、」
後ろからかけられた声に後部座席に座り込んだ姿勢で視線を向ける。そこにはポケットに手を突っ込み歩いてくる爆豪の姿。車の少し前で止まり、逸らしていた視線をこちらに向ける
呼び止めておいて次の言葉はない。ちょっとした静寂の中見つめ合う形になる。聞きたいことは大体想像がつく。だが、爆豪の言葉を待とうと思った
「…Aは」
いつものように眉間にシワが寄った表情なのに
いつもと違って苦しそうにみえる
絞り出すように出た声は弱々しいものだった
「Aは今どこにいンだ…」
．
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みけいぬこ(プロフ) - 甘党なタワシさん» コメントありがとうございます！伏線( ˊᵕˋ ;)どう回収しようかと汗汗してます！楽しみにしていただけるの本当に励みになります♡頑張りますっ (2022年4月28日 0時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
甘党なタワシ(プロフ) - 日頃素敵な作品を拝見させて頂いております。思わぬ伏線回収に心打たれましたありがとうございます。保護者組がどんどん増えてやり取りが可愛いです、更新楽しみにしております！ (2022年4月27日 22時) (レス) @page10 id: 8642bb6031 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年4月26日 9時
