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「たしか、チップのうちの一つが感情抑制…でしたよね」
「……なんでお前が知ってる」
「え、やだなぁ…爆豪くんの調書に書いてありましたよ」
ホークスのその言葉に相澤はやや渋い顔をするものの塚内が目配せをしてくるのでひとまず黙る。医師もそれについては把握しているようで特に反論はないようだ
「チップは今作動しているのですか？」
「今はスリープ状態というのが適当かと思います」
「……つまり、停止はしていないと」
「はい、動いています。脳は常に電気信号が飛び交ってます。対象の信号が流れれば発動するのでしょう」
そして、と画像を少し拡大してみせ一つが破損していると医師は言う。これは敵の情報によると感情抑制チップが破損しているという
「多分なのですが、保護当時から現在までベストジーニスト預かりの元人間らしさを学んでいたと聞いています。感情抑制チップが埋め込まれてる状態で感情を学び脳内でチップが電圧に耐えられずショートしたと考えられます」
何か異変はありませんでしたか？と問われ、相澤はこれまでのAを思い出す
「……体育祭中に体の表面に電気を纏ってました、あと一度熱を出したことがあります」
「なるほど、記憶の欠損とかはありましたか？」
「！」
その言葉に相澤は心当たりがある。その様子に医師はやはり…と渋い顔をする
「やはりそうなるかね…」
「リカバリーガール、とういう…」
医療組が揃って顔色を悪くするものだから変に心臓が脈を打つ。普段おちゃらけて見えるホークスもこの時ばかりは渋い表情をしていた
「……あの子に埋め込まれてるチップは前頭前野から側頭葉にかけてついてるんだよ。そこは…感情や記憶に関係することが多い」
「「「！」」」
ものすごい嫌な予感が相澤を襲う。その予感が当たらないでほしいと思うも、リカバリーガール達の表情は晴れることはない
「マイクロチップを取り除くことはできます。ですが、癒着の程度によっては多少脳を傷つけてしまいかねない。脳は繊細で神経系などが密集している…リカバリーガールの治癒を使っても最悪…」
言葉につまる医師、一思いに言ってほしいというのもあるが言わないでくれとも思う
それは、相澤が最も恐れていたことであった
「……なにかしら、彼は記憶をなくすことになるでしょう」
「っ……！」
今日ほど、世界の残酷さを恨むことはないだろう
相澤は机の下の拳をこれでもかと握りしめた
．
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みけいぬこ(プロフ) - 甘党なタワシさん» コメントありがとうございます！伏線( ˊᵕˋ ;)どう回収しようかと汗汗してます！楽しみにしていただけるの本当に励みになります♡頑張りますっ (2022年4月28日 0時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
甘党なタワシ(プロフ) - 日頃素敵な作品を拝見させて頂いております。思わぬ伏線回収に心打たれましたありがとうございます。保護者組がどんどん増えてやり取りが可愛いです、更新楽しみにしております！ (2022年4月27日 22時) (レス) @page10 id: 8642bb6031 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年4月26日 9時
