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でも、あの時...
「俺は間に合わなかったじゃねぇか...」
ムカつく...
ッ!
そうか、俺は自分にイラついてたのか...
「自分ばっか責めないでください...」
呟いた声は小さくて、でもしっかりと耳に届いてくる
「僕、ちゃんとAさんと向き合います」
「<神々の義眼>(この眼)でしっかり見極めます」
「僕の大切なものを守るためにも...」
「...」
「ザップさん、前僕に聞きましたよね」
「ザップさんとAさん、どっちが頼りになるか、どっちを信じるかって...」
「......」
こいつ、覚えてたのか
あん時はなんでそんなこと言ったか自分で分からなかったが...
そうか
俺は、自分の後輩1人守れねーでイラついてたのか
それをコイツに八つ当たりして...
いや、ヘラヘラとあの優男に騙されてるコイツにイラついてたのも確かだな。うん。
「僕、正直選べないし...今後も選べないと思うんっす... 」
「だって、2人とも大切な先輩で、仲間で、僕の守りたいものに入っちゃってるんですよ」
「...なんて、いまんとこ全部僕が守られてますけどね!!」
「それに!いつものザップさんじゃないと僕だって調子狂うんっすよ!!」
...チッ
陰 毛頭のクセに...
キュゥッ
「うわぁっ!」
急ブレーキを掛けた勢いで、レオが体勢を崩す
それを背中で受け止めて振り返る
「〜ッ、悪かったよ!」
パシッとレオの被っていたヘルメットを叩く
「いて!」
「え、え?なんっすか急に!」
ズレたヘルメットを直し、焦りながらこちらを見るレオに、吹っ切れた俺は声をかける
「てめーは、てめーの仕事に集中しろっての!」
「陰 毛様は俺に気を使ってる暇なんかねーだろっ!」
「このっ、人がせっかく心配してるってのに...」
「俺の心配なんざ、100億年はえーんだよ」
後輩を取られた気になって、意地張るなんてくそダサいじゃねーか!
らしくねぇ
コイツに気付かされるなんて...
俺は絶対にレオに悟られまいと強く決意したのだった
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ちるちる(プロフ) - めっちゃ面白かったです!!続きが楽しみです!更新頑張ってください‼️ (2023年3月16日 12時) (レス) @page38 id: ace1fac0f2 (このIDを非表示/違反報告)
ミチルンルン(プロフ) - 更新待ってます❣️ (2023年2月19日 20時) (レス) @page38 id: 107ef6d634 (このIDを非表示/違反報告)
馬鹿です - めっちゃ面白いんだけど更新今でも待ってます! (2022年5月1日 13時) (レス) @page38 id: 3186f18c80 (このIDを非表示/違反報告)
リリコス(プロフ) - 血界戦線の男主作品で探していたところ、巡り会いまして最新話まで読ませていただきました!これからの展開がとても楽しみです!続きまとしみにしています!更新頑張ってくださいm(*_ _)m (2022年1月27日 20時) (レス) id: d250400d1f (このIDを非表示/違反報告)
kurobeko(プロフ) - とても面白いです!続きお待ちしています! (2020年4月19日 21時) (レス) id: 8db5d7d017 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:角 和海 | 作成日時:2017年9月11日 2時