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「そもそも、今迄<異界喰らい>の犯行だと分かっていたのは、死 体が残っていたからなんだ」
「まぁ、食べ残した残骸って言ったほうが的確かもしれないが...」
スティーブンさんは、皆が集中している事を確認し、話を続ける
「人間の場合、綺麗なんだよ」
「残骸は見つからないし、血痕に至ってもほぼ無いと言っていい」
「じゃぁ、どうして人間を襲ってるって分かったわけ?」
肩を竦めながら、話を聞いてる一同の疑問を口に出すK・Kさん
その疑問に、スティーブンさんは答える
「数ヶ月前、<異界喰らい>の犯行だと思われる現場に、異界人の残骸と共に人間の残骸もあったようだ」
「恐らく、これが最初の犯行だろう」
「そして、もう1件。これはつい最近のものだ。少年、君も覚えているだろ?Tシャツが物証として出てきた件だ。」
「あぁ、ありましたね」
「それ以降ですよね、ザップさんとずっと一緒に行動するように指示が出たの...」
ちらりとAさんの顔が脳裏に過ると共に、ザップさんの言葉を思い出す
“監視対象”
あれはやっぱりAさんの事を言ってたのか...?
「そう、その件だ」
僕が思考を巡らせていると、スティーブンさんの声が真上から降ってくる
顔をあげると、いつの間にかスティーブンさんは僕の前に立ち、腰だけ折って屈んでいた
「あの現場に残っていた血痕。あれは人間(ヒューマー)のものだったんだ。」
「そして、少年。その現場には君の先輩とやらが居た。」
僕の中で引っかかっていたピースが、スティーブンの言葉と共に繋がってく
「ザップは、その先輩の足を血法で切断する事が出来なかったらしい」
足...?
切断?
ガタッ!!
「ちょっ!ザップさん!」
「アンタ、あの時Aさんの足を切るつもりだったんすかっ?!?!」
ザップさんは何も言わない
スティーブンさんは、声を荒らげた僕を制止し、続ける
「話を纏めようか」
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ちるちる(プロフ) - めっちゃ面白かったです!!続きが楽しみです!更新頑張ってください‼️ (2023年3月16日 12時) (レス) @page38 id: ace1fac0f2 (このIDを非表示/違反報告)
ミチルンルン(プロフ) - 更新待ってます❣️ (2023年2月19日 20時) (レス) @page38 id: 107ef6d634 (このIDを非表示/違反報告)
馬鹿です - めっちゃ面白いんだけど更新今でも待ってます! (2022年5月1日 13時) (レス) @page38 id: 3186f18c80 (このIDを非表示/違反報告)
リリコス(プロフ) - 血界戦線の男主作品で探していたところ、巡り会いまして最新話まで読ませていただきました!これからの展開がとても楽しみです!続きまとしみにしています!更新頑張ってくださいm(*_ _)m (2022年1月27日 20時) (レス) id: d250400d1f (このIDを非表示/違反報告)
kurobeko(プロフ) - とても面白いです!続きお待ちしています! (2020年4月19日 21時) (レス) id: 8db5d7d017 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:角 和海 | 作成日時:2017年9月11日 2時