頑張るあの子【赤葦京治】

幸せ、7 ページ10

【赤葦side】









木兎「やー、赤葦がAと仲良くなれてよかったわ！」









帰り道、俺は木兎さんに駅まで送ってもらっていた









赤葦「いい子でしたね」






木兎「んー…いい子だし可愛いんだけどな〜…」









俺は木兎さんが珍しく言葉を濁したのに驚いて

思わず聞いてしまった









赤葦「何かあるんですか？」





木兎「ん〜…」









木兎さんは少し悩んでから、


赤葦にならいいかな、とぼそっと呟き






困り顔で話してくれた









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木兎「Aさ、不登校なんだよ。４月の下旬頃かな？部屋からも出て来なくてさ」





赤葦「え、」






木兎「学校で何かあったっぽいんだよな〜、聞いても何も言わないし」









昔から頑張り屋で、1人で抱え込むと木兎さんは悲しそうな顔で言った









何も感じなかった









そんな風に見えなかったし、






少し恥ずかしがり屋な女の子に見えた









赤葦「…あ、だから最初俺から逃げてたんですか？」






木兎「んー、そんな感じ！あいつ親とも顔合わせないからさ」









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木兎さんが珍しく(失礼な気もするが)歳上の頼れる兄に見えた









それから駅につき、


木兎さんから

またAに会いに来てやって、と言われ




返事を一言して、駅の改札を通った









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俺は帰り道、あの子の事を考えながら満員の電車に揺られ

携帯の画面を見た









すると画面には木兎さんからのメッセージが表示されていた

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