検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:460 hit

【イベント】 ページ2

私は夢の中。

ゆらゆらゆれる。身体が重い。思考が滲む。ノイズが聞こえる。熱気が肌に触れ、喧騒の中にいることに気が付いた。

突如体を劈くような衝撃が走る。遅れて横腹から響く痛み、痛み痛み痛み。

うめき声を上げて私は重い瞼を開いた。

「起きたんか」

目の前いっぱいに広がる顔、それは見知った人のものだった。それは、それは、幼馴染の。

「あー…何?どげぇしたん?」

「どげぇしたんや無いねん、頭起動させろ。ついでに立て、踏まれても知らんぞ」

幼馴染故に地元の方言で問い掛けるもその鋭い目をさらにきつくして眉を寄せられただけであった。

彼の言う通り仕方なくぼんやりした頭を覚醒させていく。痛む脇腹を抑えながらゆっくりと立ち上がる。矢張り周りは大勢の人が居て、ごった返していた。狂乱と混乱の気配。彼らは好きで集まっているわけではないようだ。

それは私も同じ、人の群れで見えないがここはどうやら見知らぬ場所の様。どうしたもんか。

「タツキ、お前ここに居る奴らの規則性分かるか」

「たりめーだボケ、舐めんな。俺らは何らかのゲームの中に居る。そのゲームは……#コンパス。テメェお知らせとか読まんやろ、それに書いとった。」

「読まんな、めんどくせぇし」

なる程な、何らかの要因で#コンパスの中にいる、否、意図的に集められたのか。なら共通性はコンパスをやっている、ということか。

「お知らせにはなんて書いてあったんよ」

「あ?今度のイベントはプレイヤー参加型かなんかそんなのが書いてあった。言っとくが俺ぁ頭悪いからこれ以上わかんねぇぞ」

「それだけありゃ分かる」

周りの人の特徴は武器や防具などがないということ。そして、特に全員が全員強そうだとかそういうのがないこと。ひょろっちいのから鍛えてそうなのまで色々なやつがいる。ということはバトルロワイヤルって訳では無さそうだ。

そして一番肝心なのはプレイヤー参加型、というところ。プレイヤーが参加するならキャラもいる訳だ。……嗚呼、分かったぞ。

頭の中の暗雲が晴れた頃、ポケットの中に重みを感じた。それと同時に目の前に電子画面のようなものが現れる。

《これからプレイヤー参加型イベントを開催します。プレイヤーは#コンパスのキャラから逃げてください。キルされたら捕まったと認識します。アビリティとしてカードを四枚贈呈しました。頑張ってください。》

「命懸けの、鬼ごっこだ。」

続く お気に入り登録で更新チェックしよう!

最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している



←165番の少女



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 4.0/10 (3 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1人がお気に入り
設定タグ:#コンパス , 夢小説 , 亀更新
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:碧靄朱雀 | 作成日時:2018年8月18日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。