愛を知るまで*_nypn ページ28
いつも通りの時間に、いつも通りの薄暗い部屋で目を覚ます。
ほんの少しだけの光が漏れる窓の外では、腹が立つ程に明るい太陽が人々に朝を告げていた。
鎖で繋がれた腕が痛んで悲鳴を上げている。大きめのTシャツを1枚纏っただけの身体は冷えている。冷たいシーツに直で触れている足も冷えて、とにかく寒くて。
人肌が恋しいなぁ、とズキズキ痛む頭を抑えながら考えた。
ついさっきまで物を扱うように自由勝手に揺さぶられていたからか、まだ頬が少し熱い。腰にも鈍い痛みが襲ってくる。
頭がぽわぽわして、まるで雲の上にいるかのような心地だ。
もう両手で数えきれない程に彼と夜を過ごして、支配される心地良さを彼に教えてもらった。
もう彼なしでは生きていけないような気がするな、と情けない自分に苦笑いをする。
昨晩の余韻に溺れていると、キィ……と聞き慣れた錆びた金属の扉が開く音がした。
音のした方を見ると、愛おしい彼の手が見えた。
｢にゅるいさん｣
今すぐにでも彼の薄っぺらい身体に飛びついて甘えたいが、ベットと繋がれた手の鎖がそれを許してはくれない。
喉から手が出る程に彼を待ち望んでベットで静かに座り込んで彼を見つめていると、彼は三白眼気味の深緑色の瞳をこちらに向けて唇を歪めた。
彼から向けられる視線はとても冷たくて、背筋が凍るような感覚にゾクリとする。
いつもとは違う優しくない顔をした彼を見て、今日は一段と酷くされそうだなと少し期待をしてしまってニヤけが止まらない。
そんな俺が気に入らなかったのか、彼はベットに座っている俺を押し倒し、肩を力強くベットへ押し付けながら口を開く。
｢ぱんくんは俺の事好きっすか｣
彼の、低くて逆らえなくなる声。ギチギチと握りしめられる肩が痛い。
｢もちろん｣
彼の艶のある黒髪を弄って彼の表情を窺う。俺を見下している彼はまだ少し不機嫌そうだ。
彼は俺の着ているTシャツに手を突っ込んで、冷えた指先で俺の腹をなぞる。擽ったくて少し体を捻ると、少し彼が笑った。
｢なんすか｣
｢ぱんくんが好きって言ってくれなきゃ、今日は俺が好き勝手するね｣
俺の反応に気を良くしたらしい彼は駄々を捏ね始めた。好きかの答えはもちろん、じゃダメだったらしい。
彼の上がった口角に指を添えて唇をなぞると、彼は軽く噛み付いて俺の指を唾液で濡らした。
｢今日もにゅるいさんの言いなりっすか｣
｢それが嬉しいんでしょ｣
今夜もまた、彼に溺れる。
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Tanuki - うわぁああああ(感動)ありがとうございます！！！prnyの尊さを感じました………！お忙しい中書いてくれてありがとうございます！これからも頑張ってください！！応援してます！ (2021年3月2日 0時) (
レス) id: a53287ca57 (このIDを非表示/違反報告)
ぴゅらﾟ(プロフ) - sdさん» リクエスト頂いたprny、完成しました……！！言い訳になりますが、多忙でして遅くなってしまいました…… (2021年3月1日 21時) (レス) id: 7966f1cb63 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ@性癖の王女(プロフ) - ぴゅらﾟさん» リクエスト書いてもらってありがとうございます！pnくんもdさんも可愛い…。私も遅くなっても構いませんのでと言いましたので全然大丈夫ですよ！これからも無理せず頑張ってください！ (2021年2月25日 3時) (レス) id: 5759211c89 (このIDを非表示/違反報告)
ぴゅらﾟ(プロフ) - あはははさん» Twitter、アカウントは一応あるんですが息してないですね……何か機会があれば動かそうと思っています！ (2021年2月24日 21時) (レス) id: 7966f1cb63 (このIDを非表示/違反報告)
ぴゅらﾟ(プロフ) - めぐ@性癖の王女さん» リクエスト頂いたnypn+ctd、完成しました……！！本当に本当にお待たせしてしまい申し訳ございません…… (2021年2月24日 21時) (レス) id: 7966f1cb63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴゅらﾟ | 作成日時：2020年12月29日 14時
