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「おまえの笑ったとこ、いっかいも見てない」
ざくり、ざくりと。
音を立てて胸を抉る、太刀の
幼い私には、酷く痛烈なものだった。
少しの沈黙。
浅い息の後、私は小さく吐き出した。
「……わかんない、から」
その言葉に、志麻くんは少なからず首を傾げたようだった。
無言に促され、
「お城、おとなのひとしか、いなかったの。だから、ともだち……？ とどうやって話せばいいか、わからなくて」
真剣に、真面目に。
幼いなりに必死になって伝えようとした言葉を、志麻くんはーー
「……っ、はは」
ーー笑ったのだ。
むっとして、「なんで笑うの」と詰め寄りかけるが。
「ともだちと話すんに、どうやって話すも何もないで」
けらりけらりと笑いながら返ってきた答えに、私は瞼を小さく瞬かせた。
その様子を見て、また志麻くんはくすくすと笑う。
「じゃあ、せやなぁ……A、星は好き？」
「え……？ うん。……きれい、だよね」
その答えは、半分反射的だったかもしれない。
当時の私に星を好きか嫌いか考えるほどの余裕があったのか、と言われると怪しかったから。
けれど、その答えに志麻くんは満足そうになって。
「こんなんでええのに」
「え、あ……」
はっ、と、短いながらも会話が成立していたことに驚く私。
それを見てまた面白そうに笑う志麻くん。
その間を流れる風は、夏夜のものにしては涼しく、けれどどこか暖かかった。
今更ながら、思う。
当時の志麻くんは、年齢を思わせないほどに達観した視点の持ち主だった。
真っ直ぐに物事を見据え、何が必要なのかをはっきりと見定める、理知的な瞳。
その瞳に、私はいつの間にか「尊敬」の念を抱いていたのかもしれない。
……いや、違う。
間違いなく、抱いていたのだ。
憧れていたのだ。
昔も、今も。
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ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！ (2020年7月11日 23時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
あういえお - ぐへへ...((え、すげー...みんな言葉使いが...おしとやか...(?) (2019年7月25日 14時) (レス) id: 473868f78a (このIDを非表示/違反報告)
もうふ - きゃぁぁぁぁ(( 好き。(笑) (2019年7月23日 22時) (レス) id: bc132d7752 (このIDを非表示/違反報告)
狐 - 続きがきになる・・・更新頑張ってください！ (2019年7月22日 20時) (レス) id: 7ea13ff707 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - すんばらしい！更新頑張ってくださいねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！ (2019年7月22日 14時) (レス) id: 473868f78a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星奈 ふゆ | 作成日時：2019年7月21日 16時
