ス ト ー カ ー 気 質 恋 愛 【 志 麻 】

きのせい ページ20

志麻side


とりあえずセンラさんに言われた通りに居酒屋へと向かう。


すると、居酒屋の前にはセンラさんとセンラさんに支えられているAの姿があった。


センラ「あ！志麻くん！」


志麻「センラさんごめんな〜この馬鹿が」


センラ「ううん。全然大丈夫やで〜」


AとAの荷物を預かりお礼を言う。


センラ「ちゃんと自分の気持ちに気づきや」


別れ際そんなこと言われて何言ってるのかわからんくて一瞬顔をしかめる。


センラ「じゃないとセンラがななちゃん奪っちゃいますからね〜？」


志麻「は…？！っておい！待って…って」


最後にさらに意味のわからないことを言って背を向けて歩き出すセンラさん。


Aを？奪う？


意味わからん。でも、センラさんとAって仲良いからなあ、なんて考えると少し苛立ちを覚える。


『んん〜……志麻、くん…』


志麻「…ｯ」


夢の中でも俺が出てきているのか俺の名前を呼ぶA。


よくよく見ればそれなりに整っている顔。


先程まで飲んでいたからかほんのり色づいている頬。


ぷっくりしている唇。


見れば見るほどやっぱりこいつは “ 女 ” で、そう自覚すると顔に一気に熱が集まる。


志麻「くそｯ…！」


＿＿＿ ちょっとばかりこいつにときめいたのはきっと気のせいだ。

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