【ヒロアカ】毎日君に愛を届けに行こう【緑谷出久】 (ページ28)

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呑気ページ28

Aside

一つ一つ、悔しそうに嘆く勝己くん。

爆豪「なあ！！てめェもだ…！デク！！こっからだ！俺は…！こっから…！！いいか？！俺はここで一番になってやる(・・・・・)！！俺に勝つなんて二度とねえからな！！クソが！！」

ようやく顔が見えたかと思えば目には涙を貯めている勝己くん。

絶対、人前では弱音や涙を見せない勝己くんが……泣いている。

言いたいことを言い終えたのかその場を立ち去ろうと歩き出す勝己くん。するともう一度足を止めこちらを振り返る。

爆豪「あとクソA！！お前はいつまで姉面してやがる！！俺もうガキじゃねぇ！！！俺はお前も超えていく！！もう隣を…ましてや前を歩くんじゃねぇぞ！！クソが！！！」

『…！ふふ……望むところだよ勝己くん』

そう勝己くんの宣戦布告を受け取り、笑みを浮かべる。すると今度こそ満足したのか歩き出す勝己くん。

なんだか一気に肩の力が抜けてしまい、デクくんと2人してふにゃっとしていると後から風を感じなにが横切った。

ふと、前を見ると勝己くんを元気づけようとしているオールマイト。

しかし、もう既に勝己くんは立ち直っており、特に意味もなく終わってしまう。

こちらに気付いたオールマイトが話しかけてくる。

オールマイト「あ！緑谷少年！速風少女！なにを話していたんだい？！」

出久「あー……ちょっと、ね？」

『ふふ。うん！』

私たちのやり取りに少し首を傾げるオールマイト。

出久「あ…！Aちゃん！ちょっと先に教室戻ってて…僕、オールマイトに話が…」

『うん！わかった！じゃあ教室で待ってるね！』

バイバーイ！とデクくんに手を振り教室へと戻った。

なんとか勝己くんが立ち直ってくれてよかったあ…なんて呑気に考える。

＿＿＿この時の私はもうすぐ危険が迫っていたことなんて知りもしなかった。