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(引き続きSC side)
練習室を出て、すぐ外に出られるとしたら外階段だろう。
外階段のドアへ向かい、ドアノブを回すとホシとウジの背中が見えた。
俺が来たのに気が付いた2人が同時に振り返る。
ウジが肘でホシを小突く。
WZ「…ほら、スニョン」
HS「…ごめん、ヒョン。スングァナが遅くまでスケジュールがあったのは分かってたんだけど…焦っちゃって」
SC「俺じゃなくてスングァナに言え。それから皆にもちゃんと謝るんだぞ」
HS「うん…」
WZ「ヒョン、スングァナの様子どう？」
SC「ノエルと他の子達が落ち着かせてるよ」
WZ「そっか」
ウジの表情が少しだけ和らいだ。
ホシは長めに息を吐き出すと、パチン！と両手で頬を叩いた。
HS「よし！俺戻る！」
WZ「ん」
ホシはさっきよりも落ち着いた様子で社内に入っていく。
WZ「…ヒョン、浮かない顔してどうしたの」
SC「、え？」
不意をつかれて声が裏返ってしまった。
無力な自分にモヤッとしてたのがバレたのだろうか。
SC「いや…大丈夫」
WZ「ふぅん…俺らも行こ、ヒョン」
ウジの後に続いて再び練習室へ移動した。
練習室に戻ると、ホシとスングァナが和解して抱き合ってるとこだった。
良かった。一件落着のようだ。
……ノエルがああしなきゃ、今頃どうなってたか。
あいつは昔からずっと、ああいう奴だ。
いざという時は、統括リーダーの俺より頼りになる。
グループのリーダーや役割が決まった時、聞いたことがある。
「リーダーはノエルが適任じゃないのか」と。
練習生歴の長さも視野の広さも、俺よりある。
『人には向き不向きがあるんだよ。僕には向いてなくてスンチョルが向いてるんだよ、そういうの。だから選ばれたんだよ』
あまりにも単純な言葉だったけど、すんなりと入ってきたのを今でも覚えてる。
SC「やっぱお前、すごい奴だよ」
『…ふふ、スンチョルはどっしり構えてれば、それでいいんだよ。総大将なんだから』
SC「なんだそれ笑」
ノエルと拳を合わせて抱き合った。
練習は無事に再開され、滞りなく授賞式まで駆け抜けた。
ステージは練習以上の出来で、Caratたちも自分たちも大満足の結果だった。
『スピーチ良かったよ、リーダー』
SC「ん、サンキュ」
続く
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作者名：おでこ x他2人 | 作成日時：2023年3月12日 10時
