天からの涙【tn】〇 ※死ネタ含みます。 ページ13
tn side
｢また明日｣なんて当たり前のように使う言葉。
その日も同じように｢また明日｣と手を振るAと電車のホーム。
それに｢気をつけてや｣と返し逆方向へと向かう。
｢明日も会えるんや｣そう信じていた…はずだった。
Aからの着信。
出ると、予想とは違う女性の声と伝えられた…
Aには訪れない明日のこと。
どうやら、あの後酔っ払いとぶつかりバランスを崩したAは線路内に転落。
後のことは言う必要もない。
最後に見たAの｢また明日｣と笑ったあの笑顔が脳裏に浮かぶ…
それは今だって変わらない。
ガラガラとスーツケースを引きずりなが丘を登る。
tn｢来たで、A。｣
この小さな丘の上にある、見晴らしの良い場所でAは眠っていた。
近くにある木は青々としている。
tn｢あれから5年か…。向こうで元気にしてるか？｣
訊ねながら持ってきた花束を飾る。
tn｢知っとるか？今日はな、Aと出逢ってからちょうど17年になるんやで。はやいやろ。｣
Aの命日は明日。
5年前のあの日も｢今日でトントンと出逢って12年になるんやで！せやから、ご飯でも食べに行かへん？｣とAからの提案やった。
あの事故が無ければ今だって俺たちの出逢いを祝っとったはずや。
…もしかしたら、祝うことが増えとったかも知れへん。
墓石を綺麗に拭いているとポツポツと雨が降ってきた。
雨なんて天気予報では言ってへんかったけどな。
tn｢寒いやろ？これでも巻いとけ｣
そう言って自分に巻いている赤のマフラーをAの墓に巻き付ける。
出逢って17年。
Aがいなくなって5年。
1度も変わったことのない想いを伝えよう。
今日はそう思ってきていた。
tn｢本当はな、もっとはやく言うつもりやったんや。こんな勇気もない男でごめんな…｣
tn｢今までもこれからも…ずっと、大好きやで｣
しばらくこの場所に来ることは出来なくなる。
せやから、どうしても伝えたかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
木の上に座り、優しい目でトントンを見つめる少女。
『また、会いに来てくれたんやな。トントン』
『もう17年になるんか…』
『トントンとまたちゃんとお話したい…』
彼女の涙は空から降ってくる雨のようだった。
『マフラー、暖かいな。』
『ほんまに、もっとはよ言ってよ』
『トントン、私も大好きやで』
『いつも来てくれて、ありがとう』
答えている彼女の声は届かない…
作者から感謝とお知らせ〇●→←言葉が雨で掻き消されないように【shp】part2 ●
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ミナミノキツネ(プロフ) - ショッピくんにずっきゅんされました… (2019年4月22日 21時) (
レス) id: 02c268e020 (このIDを非表示/違反報告)
ソルティング(プロフ) - シュウさん» リクエストありがとうございます！少々遅くはなりますが必ずお応えします！ 気長にお待ちいただけると幸いでございます。 重ね重ねとなりますが、作者の希望等がございましたら教えていただければと思います(特にございませんでしたら、スルーで構いません) (2019年4月2日 22時) (レス) id: e13a23f75f (このIDを非表示/違反報告)
シュウ - すみません、リクです！とんち落ちのお話（できれば取り合い的なの）が見たいです・・・できればで構いません。失礼しました。 (2019年3月30日 2時) (レス) id: d11fb52744 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riyana&ソルティング x他1人 | 作成日時：2019年2月28日 23時
