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言葉が雨で掻き消されないように【shp】part2 ● ページ12

互いに無言のまま駅の方まで足を進める…今現在傘に入れさせて貰っているが、ある程度の距離を置き歩いている状態…

駅まではあと15分程も無いくらいだが…あまりの空気の気まずさに耐えられず自分はゆっくり口を開いた


A『あっ…あの!』


傘をさし、隣を歩いている彼に勢い任せにそう問いかけると『何すか?』と言いこちらを向いた



A『名前…聞いてなかったので…』


最初の勢いは何処へやら段々と小さくなる声…それを聞いた彼は『そう言えばそうっすね』と思い出したかのような顔をする



shp『ショッピって言います、先輩の名前も聞いていいっすか?』


自分も名前を名乗り挨拶をすると…『Aさんっすね、了解っす』と少しぎこちない笑顔を向けたのであった。



.




A『………。』



ふとショッピ君の方へ目を向けると、鞄や半分の肩などが傘からはみ出ているようでかなり濡れているのに気が付いた…

確実に距離を置いている自分のせいである…それに比べて自分の服や鞄は一切濡れていないのだから



shp『…なんすか?』

A『…!なっ何でもない』



無意識に彼を見つめていたのか、ショッピ君が急にこちらを向いた時に目が合い急いで逸らす…


自分はそう言いながらも、少しずつであるのだがショッピ君との距離を縮めた



.





A『今日は本当にありがとう、助かりました』



電車を降り、自分の最寄りの改札口を出た所で彼に御礼を伝えるが


そんな最中にも傘を差し出すショッピ君…『コンビニとかで買うから…』と言っても聞く耳を持たないのである


『いいです、お金が勿体無いので』と言い反半ば強制的に傘を渡され、自分は彼の傘を受け取った




外は相変わらずの雨…歩いている時よりかは治まっているがまだまだ止む気配は感じられない


借りた傘をさし外へ出ると、『先輩…』と後ろから声が聞こえ進めた足を止めて彼の方を向く




.





shp『……A先輩が好きです。』




.




その言葉は…
決して雨音に消される事なく、はっきりと自分の耳に届いた



shp『返事なんていつでもいいです、でもこの気持ちは本気なんで』



そう言うと、振り向き直し改札口の方へ姿を消す…




.




『………_____。』




彼の背中に向けて言ったこの言葉は雨で掻き消されてしまっただろうか?



自分は更に開こうとした口を紡ぎ、彼から貸して貰った傘を握った…




.





.




段々と赤くなる頰…
心臓は今も煩いままなのである

天からの涙【tn】〇 ※死ネタ含みます。→←言葉が雨で掻き消されないように【shp】part1 ●



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作品ジャンル:恋愛
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ミナミノキツネ(プロフ) - ショッピくんにずっきゅんされました… (2019年4月22日 21時) (レス) id: 02c268e020 (このIDを非表示/違反報告)
ソルティング(プロフ) - シュウさん» リクエストありがとうございます!少々遅くはなりますが必ずお応えします! 気長にお待ちいただけると幸いでございます。 重ね重ねとなりますが、作者の希望等がございましたら教えていただければと思います(特にございませんでしたら、スルーで構いません) (2019年4月2日 22時) (レス) id: e13a23f75f (このIDを非表示/違反報告)
シュウ - すみません、リクです!とんち落ちのお話(できれば取り合い的なの)が見たいです・・・できればで構いません。失礼しました。 (2019年3月30日 2時) (レス) id: d11fb52744 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:riyana&ソルティング x他1人 | 作成日時:2019年2月28日 23時

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