希-2 (ページ21)

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なかなか涙が止まらなくて、鼻をグスグスいわせて泣いた

きっと、手術がこわくていっぱい考えごとをして混乱した頭と心に、オッパの優しい言葉が沁みたからだと思う

ア、アニ、、チンチャチンチャミアン…
ってオッパはわたわたしながら甲斐甲斐しく世話をしてくれた

MK「ほら、もうこんな時間だよ

帰ろうきっとご家族も心配してるよ」

A「…うん」

MK「靴…まだ乾いてないよな

これ、室内で履いてるからまだ綺麗だと思うし
履きな？」

A「でも…」

MK「濡れた靴なんて履いて帰ったら風邪ひくぞ」

A「返せるか、、わかんないから…」

今、容態が変わってないのも幸運

明日の手術次第ではもう会えないかもしれないし、仮に手術が成功してもすぐに外出出来るわけじゃない

MK「ねえA」

A「ん？」

MK「いつでもいいよ返すの」

A「だけど…」

MK「僕とまたここで会って

その時に靴返してくれれば

僕はまたここで君と、、、Aと会いたい

それを夢にしてくれないかな」

僕と会うのが夢なんて大袈裟かな？笑

そう言って優しく笑うオッパに、
もう会えないかもしれないオッパに、
私は恋をした

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練習生になってしばらくしてから、行き詰まった時に散歩をしていて見つけたのがこの教会だった

管理する人の意向で1日中あいていて、あまり人の来ないこの場所は息抜きが出来る貴重な場所

そこで出会った女の子

不思議な子だった

僕よりも20cmくらいは低かったと思う

中学生、いや小学生かなと思ったけれど、近くで顔を見ると幼さは残るものの時折見せる表情は子どもっぽくなかった

この子には大きすぎる靴でぺたぺた歩く姿
運転席にいるマネヒョンを見て、
ミニョンオッパのアッパ？って聞いてくる顔は愛らしかった

だからこそ余計に、夢を持つことを辞めたと言うこの子が、
小さい体でどれだけのことを抱えているのかが気がかりだった

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