希 (ページ37)

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逸る気持ちを抑えながら病棟を進む

打ち上げにはちゃんと出るようにって言われたから、終わったその足でAに会いに来た

いつでもいい

そう言っていたけどそんなの僕が待ちきれない

MK「ふぅ…」

きっと疲れて寝てるだろう

そう思って静かにドアを開けた

A「マーク？？」

MK「え、A起きてるの？」

Aはベッドを起こして座ってた

A「マークだったら何時になっても来るだろうなと思ってたから笑」

そんなこと言ってももう2時だ

MK「LIVEできっと疲れてるよちゃんと寝なきゃ」

A「ほんと大袈裟なんたから笑

ステージ立ってた人に言われたくないよ笑」

こんなやりとりも随分なくて、
あぁ、ほんとにLIVEがきっかけになったんだって

少しずつ元気になっていってるっ実感が出来て、僕の心も囚われていた何かから解放されたように思えた

手を握り返してくれるのも、抱き締め返してくれるのも久しぶり

あたりまえだったことがこんなにも奇跡みたいで幸せなことだと思える

A「ねえマーク」

MK「ん？」

A「来てくれてありがとう」

MK「気にしなくていい僕は何時でも来るよ」

A「ｱﾆ、、」

MK「違うの？」

A「いっぱい、ひどいこと言ったのに、ずっと会いに来てくれてありがとう」

MK「……」

たしかにつらかった拒否される度にどうしたらいいかわからなくなっていったから

でもAの方がつらいだろうから、なんて言えばいいのかわからなかった

A「話、聞いて欲しいの」

あれから3ヶ月と少し

パク先生とお義父さんからあの日話を聞いただけで、A本人からは聞いてなかった

少し躊躇った

Aの口から聞くのがこわかったから

でも2人で乗り越えたいっていう気持ちは変わらなかった

MK「…わかった」

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