21 ページ22
「厳密には兄さんのサイドキック。ここ入れば兄が何とかしてくれるって。悪い話ではないでしょう？」
「子供のくせに駆け引き使うなよ。まぁ、それもいいが俺はあのシスコンが性に合わねぇ」
わがままだな、これ以上なにを求める気だ。
「あいつの犬になるんだったら。嬢ちゃん、お前の犬になってやろうか？」
は？
「お前は命の恩人なわけだ。俺がお前のボディガードでも何にでもなってやるよ」
悪い話じゃないだろ？と聞いてくる白狼を鼻で笑った。
「そんな安い忠義心いらねぇよ。子供だからって欺けると思うなよ。犬になってやる？あぁ、いいぞなってみろ。床に這いつくばって私の犬になりたいと強請ってみせろよ、そうしたら私の犬になる権利をやる」
驚いている白狼の襟を掴み無理矢理目線を私に合わせる。
「そんな覚悟もねぇ奴がそんなことを軽々しくいうな」
襟を放して事務所のソファに座る。
そして一つため息をつく。
…やっちまった…
ムカついたからなんか凄いこと言ってしまった。
子供だから舐められるのは嫌だからってあれはいいすぎた。
普通の小学生はあんなこと言わないよね、普通
「ハハッ、これは…流石の俺も驚いた。そうだな、子供相手にふざけ過ぎた」
ソファに座る私の前に膝をついて白狼は目線を合わせてきた。
「俺は、借りは作らない主義だ。今、命の恩人であるお前とお前の兄貴にやれるものと言ったら俺の命ぐらいしかない」
さっきとは声のトーンが違う。
本気、なんだこの人。
「俺、白狼、白銀冬牙は空果Aに忠義を誓う。どんな状況であろうとこの命に代えても貴方を守り抜くとここに誓う」
白狼は私の手をとり手の甲にキスをした
「俺はお前のためだったら何でもする。お嬢、貴方の望むがままに」
ヒェ、と声にならない悲鳴が口から溢れそうになる。
マジかこいつ自分から犬になりに来やがった。
「信じられないのなら、腕でも斬り落とそうか？」
「いや、いいです。白狼さんの忠義心はよく分かりました」
拝啓
天国の父さん母さん、私たち兄妹は犬を飼うことになりましたよ。
大型犬？かな、多分。
そんな犬は兄を毛嫌いしてますが結構懐いています。
犬の名前は、白狼。真っ白な毛並みの目付きの悪い犬です。
多分これから先も色々ありますが遠くで見守っててください。
追伸
兄に彼女が出来ません。どうしたらいいのか教えてください。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 602人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真昼 - どうかぁぁぁーーー続きをお願いしますうううう (2022年3月26日 19時) (
レス) @page33 id: 5584a58fc0 (このIDを非表示/違反報告)
こかさいだー(プロフ) - どうか･･･どうか続きをお恵みくだせぇ･･･お願いします･･･(血眼) (2022年3月8日 23時) (レス) @page33 id: 547b12db08 (このIDを非表示/違反報告)
らんらん - つ、つつつつ続きをぉ！！続きを！！！ｳｫｴｺﾞﾌ（吐血） (2020年11月1日 14時) (レス) id: aaeb74fcb4 (このIDを非表示/違反報告)
Ecalrate - 続きを恵んでください(血涙) (2019年8月21日 21時) (レス) id: 60257d4b7d (このIDを非表示/違反報告)
ららら - めっちゃ面白かったです！続きが楽しみです！ (2019年5月18日 18時) (レス) id: b532282b88 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おふとん | 作成日時：2018年9月20日 23時
