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朝食を食べて「帰る」と言った松田陣平をマンションの下まで送った。
「約束ってなんだ」と聞かれたが「貴方には関係ない」と伝えると思った通り不機嫌な顔になった。
教えたところで何になる。完全にプライベートの案件だからあまり突っ込んでくるな。
顔を背けて「もういいでしょう」と言ったら頬に手を添えられ顔を松田陣平の方に向けられ唇が重なった。
ご丁寧に腰を折って私の身長に合わせているあたりにムカっとしてすぐに胸板を押した。
「ここ外ですよ」と言ってやっても「だから？」と返ってきた。ご近所さんからの目線が痛いからやめろって言ってんだよ。
「付き合ってもいないのにキスしないでください」
「じゃあ付き合うか？」
黙って松田陣平の顔を見てから「やめといた方がいいですよ」とオススメしたが「いやだ」と言って背を向けそのまま帰っていった。
諦めてほしかった。こんな酷い女なんてやめておけと言いたかった。
貴方たちを【キャラクター】としてしか見れていない私に好意を受け取る資格なんてない。
だから、諦めてほしかった。こんなどうしようもない女なんて忘れてさっさと彼女でも何でも作って欲しい。
部屋に戻ると諸伏景光が「おかえり」と言って出迎えてくれた。ただいまと言えば腕を引かれてリビングのソファに座らせられた。
なんだなんだと思っていたら膝の上に頭をおかれた。膝枕をご所望のようだ。なら先に口で言え。
「今日は甘えたさんですね」
「他の奴らいたし」と拗ねるように言ってきた。髪を指に絡ませながら「妬いたんですか」と言ったら黙ってしまった。
図星か、案外かわいいところあるな。頭を撫でながら「妬く必要なんてないのに」と呟いた。
多分この世界にいるどんな人にも好意が向くことはない。だってみんな【キャラクター】だから。
【キャラクター】として愛せても【人】としては認識できない。私は本当に彼らと同じ人間なのだろうか。
「私は誰も愛せないから」彼に聞こえないぐらい小さい声が口から溢れた。何か言った？と返ってきたから首を横に振った。
何でもないよ。何でもない、貴方には関係ない。だから、ちゃんとこれからも心臓を動かして。
諸伏景光の首に手を当てると暖かくて脈打っていた。ちゃんと生きてると実感するこの瞬間だけ彼が【人】だと認識できる。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (4月19日 22時) (
レス) id: 388da595fc (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 夢主と5歳差なら中二のとき兄は19歳のはずです。大学卒業後に警察学校に入校しているので、計算が合いません。訂正してください。 (2023年4月21日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
彩蘭(プロフ) - すごく面白いです!話の筋がスムーズでステキだなぁといつも思ってます!作者さんのペースで、更新頑張ってください! (2021年12月14日 21時) (レス) @page17 id: 56568c64b5 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - ただ気になってしまったのでご指摘させていただきました。夜分遅くに長文失礼しました。 (2019年9月14日 3時) (レス) id: 79920a9bfd (このIDを非表示/違反報告)
ああ - とても面白い作品で応援しているのですが、幼少の夢主ちゃんがいささか流暢すぎでは？と違和感を持ってしまいました。それにつかまり立ちの赤ちゃんはまだ喋れないと思います。これはただの個人の意見ですのでどう取るかは作者さん次第だと思っています。 (2019年9月14日 3時) (レス) id: 79920a9bfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おふとん | 作成日時：2019年5月17日 0時
