【名探偵コナン】転生案件はお呼びでない

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諸伏景光も公安ということで1週間ほど家を開けることがある。




長い間家を開ける時は絶対連絡をくれるから全然気にしてないが、誰かのいる生活を送ってると一人の時が無性に寂しくなる。




日付が変わる時間まで執筆をしていると玄関が開く音が聞こえた。鍵かけたから合鍵を持ってる諸伏景光だろう。




玄関の方を覗いてみると靴を脱ぎ途中で寝落ちたのだろう。豪快に寝ている男がいた。




不眠不休で働いたのだろう。目の下の隈がその証拠だ。髭が伸びてるけど似合わないな。




ジョリジョリしてる、触るの楽しい。触っていたら目を覚ましたのだろう片方だけ目を開けて自分の名前を呼んだ。




寝ぼけてるな、寝るならベッドで寝てくださいと言うと分かったと半目でふらふらと立ち上がる。




危なっかしくて見ていられない。とりあえず腰と肩に手を回して諸伏景光が使っている部屋のベッドに横にさせる。




さて、私も寝るかなと部屋を出ようとしたら横になったはずの諸伏景光に腕を引っ張られ何故か抱きしめられた。





がっちりホールドされてて全く抜け出せない。完全に寝ぼけてるな、私を抱き枕と勘違いしてるだろ。




ため息を吐いた後、諸伏景光の胸に耳を寄せる。トクン、トクンと心臓は正常に動いている。




ちゃんと生きてると安心した。今日はこのまま寝てしまおう。明日の分の仕事はもう終わってるし、諸伏景光と昼まで寝過ごそう。




胸板に頭を擦り付けて心臓の音を子守唄に眠りについた。なるほど、赤ん坊が落ち着いて眠れるわけだ。




人肌というのはなんとも心地が良くてすぐに眠ることが出来た。夢を見ることなくぐっすりと。




翌朝、太陽が結構高いところまで上がっていた。結構寝たなとベッドから出ようと思ったがまだがっちりホールドされていた。




隣でぐっすり眠る彼を無理やり起こすのはなんだか申し訳ない。仕方ない、起きるまで髭触ってよう。




癖になりそうだな、ジョリジョリしてて楽しい。似合ってないけど。




「そんなに髭いじるの楽しいか？」といつの間にか起きていたようでそんなことを聞いてきたから楽しいと答えた。




いいじゃないか、抱き枕にされたこっちの身にもなれ。そう言うと「ごめん、寝ぼけてた」と言う割には反省しているようには見えない。




まぁ、いいや。風呂入ってちょっとしたら買い物付き合ってください。それだけ言うとにっこり笑って「了解」と返事をした。

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