【歌い手】二次元の人ですよね！？【センラ】

55枠目 ページ6

Aside



主｢うっ･･･｣

ま｢ええ！？ちょっ、大丈夫です？？｣

天｢良かったらどう･･･ぞ？｣


いつも通りカッコよすぎて
ライブが終わる頃には号泣していた

紳士天月さんに差しだされたハンカチを
鼻水で汚してしまわないように気を付けながら
涙を拭いて少し落ち着く


半笑いのフユカさんとRIOさんを見て
思わず笑みが零れる


天｢ねぇ、そろそろ行かない？｣

ま｢そうだね、お客さんもほとんど
いなくなっちゃいましたしね｣


天月さんとまふまふさんに言われて周りを
見渡すと会場にはスタッフさんしかいない


主｢今日は本当にありがとうございました！
それでは、私はそろそろ失礼します｣


そう一言言って頭を下げて帰ろうとすると
にっこり笑う天月さんに引き止められる


天｢何言ってるんですか、
今からみんなで行きますよ｣

主｢え？どこに･･･｣

フ｢会いに行くんですよ、彼らに｣

主｢へ！？ちょっと心の準備が･･･｣


天月さんにそのまま手を引かれて
楽屋へと連れて行かれる


『浦島坂田船』


そう書かれた部屋の前で止まると
色々思い出して顔が熱を帯びていく

コンコンと２回ノックして
まふまふさんが勢い良くドアを開けた


ま｢お疲れ様です！！！｣

う｢あ！いらっしゃいー
来てくれてありがとう｣


招き入れてくれるうらたさんの声を聞いて
天月さんの背中に隠れながら部屋をのぞき込む


セ｢僕トイレ！！！｣

坂｢あ！センラくんが逃げた！｣


センラさんは私と目が合う前に
バッと立ち上がって外へ飛び出していく


ズキッと胸が痛む

私が居るせいだよね･･･


分かってた筈なのに苦しくて泣きそうになる


主｢･･･やっぱり帰りますね！明日も仕事なので
今日はほんとにありがとうございました！！｣

志｢ちょっと待って･･･｣


私は涙が零れる前に
早口でそう言って早足でその場を去った

56枠目→←54枠目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す