＊*42*＊ ページ12
【Side.China】
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大橋「ごめん！村田さん！じゃーねー！」
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智「バカだな」
千菜「………えっ」
智「なーに雑用引き受けてんの。あれはオレが大橋に頼んだことでしょ？」
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40代のオバサンのバイトの人が今日急いでて…なんて言うものだから。仕方ない。
智「どーせ好きなアイドルのテレビが始まるぅ〜とかでしょ。真に受けたら負けだって」
千菜「うう〜ん」
今日の店長はいつもならこの時間…土曜の夜に来る筈のAさんが来なくてイライラしてる
智「……ち〜〜な〜〜」
千菜「なんですか？」
智「Aちゃん来ないね〜」
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いつしか私が店長にAさんとの関係を聞いた時、『俺が高校生であいつが中3の時に出会った』って言ってた
千菜「なんで、出会ったんですか？」
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許してください
傷ついてる心に更に泥を塗る私を許してください
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智「元カノ」
千菜「…へ」
智「に……ねん？とか、付き合ってたのかな」
千菜「…」
智「別れた原因は向こうが俺より若い同年代の男子を好きになっちゃったことかなー。いやでも、普通に見えるでしょ？(笑)お互い結構頑張って…」
千菜「店長」
智「……ん？」
.
気付いてないの？
千菜「店長…さっきから。ずっと…泣いてます」
智「…へ」
千菜「心が、泣いてる」
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無理だ、到底無理だ
Aさんに敵う人なんかいない
私が店長を想ったところで無駄
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だけど私は
いつでも寄り添える力を手に入れた
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