嫉妬 ページ23
稲森｢あ、Aさんちょっといい？｣
｢はい、なんですか？｣
稲森｢ここの記録ってさ…｣
灰崎｢四宮、タオルくれ｣
｢どうぞ、灰崎さん｣
野坂｢Aさん、この間のデータのことなんだけど…｣
｢昨日西陰さんが持っていきましたよ。借りてきますね｣
吉良｢………｣
基山｢どうしたんだヒロト。眉間にシワがよってるぞ？｣
休憩中、タツヤが後ろから話しかけてきた。
俺の視線の先には選手たちと話すAの姿。
吉良｢アイツら、距離が近くねぇか？｣
基山｢そうか？普通だと思うけど…｣
吉良｢AもAでなんで平然としてるんだよ。浮気か？｣
基山｢…ヒロト。重いぞ｣
タツヤが呆れたような顔で肩に手を置いてきた。
重い？普通だろ。
アイツら、他のマネージャーのところ行けよ…
吉良｢…ん？｣
基山｢どうした？｣
吉良｢そうだ…他のマネージャーだ！｣
基山｢他のマネージャー…？｣
俺は思わず立ち上がった。
持っていたタオルを握りしめ、タツヤを見る。
吉良｢俺が他のマネージャーのとこに行くんだよ！そんで同じようにAに嫉妬させるんだ！｣
天才的な閃きだ。そうすればAも気をつけるようになるだろ？
基山｢…はぁ｣
吉良｢なんだよ、その目は｣
基山｢二人のことにあまり首を突っ込みたくはないが、それはどうかと思うぞ｣
吉良｢はぁ？なんでだよ｣
基山｢Aさんはヒロトの彼女以前にマネージャーだ。選手たちと話すのは不可抗力じゃないか？そもそも選手は二十人以上もいるんだ。それをたった三人でサポートしてくれているんだから…｣
また始まった。タツヤの長い説教。
こう言うときは聞いているふりだけしておけばいい。
吉良(…でも、確かにタツヤの言うことも一理あるか)
けれどこのまま見過ごすのも癪だ。
吉良｢どうすれば良いんだ…？｣
｢なにが？｣
吉良｢なにって、Aが……A！？｣
｢私がどうかしたの？｣
振り向くとそこにはドリンクを持ったAがいた。
｢さっきからずっとこっち見てきて…サボりは駄目だよ｣
吉良｢サボりじゃねーよ、ただ…｣
｢ただ？｣
吉良｢…なんでもねぇ｣
｢え？｣
吉良｢なんでもねぇよ！｣
｢なんでもなくはないでしょ。顔赤いよ？｣
吉良｢赤くねぇ！｣
基山(嫉妬してるって思われるのが恥ずかしかったんだな…このバカップル)
続く
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猫 - 神！！！ (2022年12月12日 0時) (
レス) @page23 id: c8a05c94b2 (このIDを非表示/違反報告)
そまみゅ - 初コメしつれいします！ヒロトくんの嫉妬が可愛すぎて悶絶してしまいました(笑)文才エグくないですか？うらやましいです！ (2020年5月18日 15時) (レス) id: 8c9b301781 (このIDを非表示/違反報告)
#KRNK(プロフ) - にゃん子さん» コメントありがとうございます！今はもうピンピンです！！私も応援してくださる皆様が大好きです！！！！ (2019年8月22日 17時) (レス) id: e94b8ae4ca (このIDを非表示/違反報告)
にゃん子 - #KRNKさん» 骨折大丈夫ですか！？はいっ！もちろん！この小説大好きなので！！ (2019年8月12日 20時) (レス) id: 6147d6b294 (このIDを非表示/違反報告)
#KRNK(プロフ) - にゃん子さん» 長い間お待たせして申し訳ありませんでした。これからもこの作品をよろしくお願いします。 (2019年8月5日 23時) (レス) id: e94b8ae4ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miruna | 作成日時：2019年4月6日 11時
