その時はいつか ページ7
心一side
『よく花斗に、豚カツ作ってあげたんだ。けど、あいつ。覚えているかわかんないんだよなぁ。』
草介は、遠い所を見るように、頭を上げた。
その目が寂しそうで、どこかへ行きそうで。
たまらず、俺は彼に声を掛ける。
「きっと...覚えているよ。だって、花斗君さ、お前の料理すごい美味しそうに食べているんだよ。」
『...でも、もし拒絶されたら...?』
拒絶されたら...
もし、俺が草介の立場なら。
どうするだろう。
黙った俺の代わりに、LOVEが答えた。
「拒絶されたらなんて、その時になってみないと分かんないだろ。大事なのはさ、とにかく何でもいいから、花斗君に何かすることじゃない?」
LOVE...なんか、今日。
『お前、今日だけかっこいいぞ。LOVE。』
「ちょっ!?今日だけって何!?俺は、いつもかっこよく見えるようにしてるよ!?」
草介...
同じこと考えてたんだ...(笑)
でも、確かにLOVEの言う通り。
その時になってみないと、分からない。
『...今日、ありがとな。二人とも。』
草介が、お礼を言ってきた。
「別に俺達は、何もしてないよ!」
「そうそう、ただ、草介の話を聞いだけだよ。」
俺達がそう言うと、彼は何か吹っ切れたように笑っていた。
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作者名:ロク | 作成日時:2018年11月17日 17時