病気...? ページ23
花斗side
小学校高学年になったばかりの頃
僕は、あることに気づいていた。
「やっぱり、変だ...」
兄ちゃんは、運動が苦手。
兄ちゃんは、体育が嫌い。
よく咳もしているし、すぐ息切れしちゃう。
それに、この前ポケットから、小さな器械のようなものを取り出していた。
まさか、病気...?
背中を嫌な汗が垂れるのを感じた。
お母さんが、亡くなった時を思い出す。
悲しくて、辛くて、たくさん泣いた。
兄ちゃんも、いなくなっちゃうの...?
病気だったら、どうしよう
でも、こんなこと兄ちゃんには、聞けないし
...お父さんなら、何か知っているのかな
真夜中、兄ちゃんが寝たのを確認して、お父さんの部屋に行った。
コンコン、ノックをして部屋に入る。
コーヒーの香りが、鼻をくすぐった。
「お父さん...」
「花斗?どうしたんだ、眠れないのか?」
お父さん、知っているのかな
兄ちゃんの様子が、おかしいこと。
怖いけど...ちゃんと聞かなきゃ
思い切って、僕は尋ねた。
「ねぇ、お父さん...兄ちゃんは、病気なの?」
お父さんの目が、カッと見開く。
それを見て
僕は、世界が真っ暗になったように感じた。
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作者名:ロク | 作成日時:2018年11月17日 17時