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3月 ページ15

花斗side

3月になっても、まだまだ風は冷たい。


俺は展覧会にいる。


なぜ、展覧会にいるのか。


それは、大学に作品を出した後のこと


『花斗〜いい加減教えてくれよ、どんな絵を描いたの?』


「だから、内緒だって言ってるじゃんか。」


俺と兄ちゃんは、無事に仲直りして、前と同じように仲良く過ごしている。


ーーーピンポーン


『あれ...?郵便かな』


「あぁ俺、出てくる。」


玄関を開けると、郵便屋さんが大きな封筒を持っていた。


それを受け取り、郵便屋さんが去った後


「俺宛の...?も、もしかして、何か賞でも取れたのかな...?まさか、そんなはずは...」


俺は静かに、封を開けて中身を見た。


...............


...............


もう一度、見返した。


ほっぺをつねる。


うん、痛い


また、もう一度見返してみた。


今度は、腕をつねる 。


また、痛い。



...夢じゃ、ない...??



夢じゃないんだ...!!!



「兄ちゃん!!!兄ちゃーん!!兄ちゃん!!!」


叫びながら、家の中に入った。


手紙にはこんなことが、書かれていた。



ーーー茶山 花斗殿。貴殿の出店された作品は、厳選なる審査の結果、銅賞と認めこれを賞します。



初めて、賞をとった!!



俺は諦めなくて良かったんだ!!




それは、今まで生きてきたなかで



最高に嬉しい出来事だった。

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作者名:ロク | 作成日時:2018年11月17日 17時

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