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プレゼント 3 ページ8

加藤side

加藤)マジか…

机でコテコテと首を揺らし目を瞑ってるA
相当酔ったなこれ。まぁ、俺が殆ど進めて呑ませたのが悪いんだけど

加藤)A、マンションまで送るから立てるか?てか俺、家しらねぇんだった

『んん〜。ケーキ用意しないとっ、ふふ』

加藤)完全に酔ってるなこれ。

時刻は23時を過ぎようとしている
家も聞き出せないだろうし、これは泊まり確定か
まぁ、今回は俺が誘ったんだし責任は俺にあるもんな
その前に自分の家に女の子誘った時点で俺ヤバいのか…?まぁ、仕事仲間だし。…うん

加藤)立てるか?A。

ゆっくりと身体を起き上がらせて、自分のベッドにゆっくり寝かせようとさせた瞬間だった

ギュッと離そうとしないAの腕に戸惑った

加藤)ちょっ。Aっ、

『駄目、いかないでっ』

加藤)は、?

泣きそうな声だ
何か怖い夢でも思い出したのか?

『1人に、しないで』

自分は驚いた
いつも弱音も愚痴も吐かないAが、酒の酔いの勢いで弱音を吐く姿に

俺はAの事を良く深くは知らない
何故本部に来たかも、刑事になったかも。
何も知らなかった本当のAの姿に俺は呆然と聞き受けるしか無かった

加藤)大丈夫だ。ここに居るから

自然と手が、Aの後頭部に回る
兎に角安心させたくて、そのままでいてほしいという気持ちが溢れてしまったからだ

『っ、……お父さん。お母さん、』

加藤)…っ。

ボロっと涙を落として眠ってしまったAを、ゆっくりとベッドに寝かせた

俺は思いがけない事を見て聞いてしまったのかもしれない

弱音を吐く姿、一人にしないでと言う小さいAを初めて目にして耳にしたのだ

「誕生日なんて特別なものじゃないですから。」
あの言葉に何か闇を抱えてるんじゃないか。辛い思いをしてるんじゃないか

聞きたいことは山々なのに、そばにいることしかできないのか
……いや。違う。改めて思ったことがひとつある

凄く、Aを守ってあげたい
1人にしたくない。弱音も全部聞いてあげられるくらい頼りある男になりたい


加藤)大丈夫だ。大丈夫






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設定タグ:富豪刑事 , 加藤春   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ひな林 x他1人 | 作成日時:2020年8月14日 5時

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