新刑事登場!? 1 ページ2
『あぁ〜、暇ですね』
ガシャンと音を立てて椅子に座り込んだ彼女に周りは視線を移した
2年少し前までは、バリバリと捜査一課で働いていた優秀たる刑事だった彼女が、今ここにいる理由を周りは知らない
まほろ)今日の事件は加藤さんが行ってるから仕方がないんですよ〜。費やし時間がてら、グミでも食べますか?
『あぁ、大丈夫よ〜』
そうだった。今日は加藤さんが居ないんだったぁ
私が別の捜査に行ってる間に行っちゃうのは仕方ないんだけどさ……
清水)丁度良かったAちゃん。今すぐ加藤くんの元に行ってくれないかね?
『あぁ。…………ん、加藤?あっ、加藤さん!?はい、是非!』
清水)おぉ!すぐに受け入れてくれてよかった〜。場所は地図送るからよろしくね
『っはい!わかりました。』
亀井くんも居ないってことは、加藤さんと同行で行ったのかな。
まぁいいや。取り敢えず急いで加藤さんの元に行かなくちゃ
自然に上がる口先を抑えて、警察署を出ていった
車を出して、事件現場に向かうとそれはもう。……それはもう道路は渋滞状況で、橋の周辺にパトカーが囲んでいた
何があったんだろうか。周りを険しい目で見渡すと、びしょびしょ姿の先輩 加藤さんが立っていた
まって、なんで濡れてるの…
『加藤さん!』
声を上げて名前を呼ぶと、加藤さんはそのまま体を自分に向けた
濡れてる加藤さん…レアじゃないですか。言い方少し悪い気がしますけど、笑
加藤)あぁ、A。仕事終わりだったのに悪りぃな。
『全然構いませんよ!それにしても、大丈夫でしたか!?加藤さんにしては珍しい姿で、』
加藤)あぁー。散々だったよマジで。もう二度と彼奴に会うのは御免だ
会う?誰かと会ったのかしら。
今日は一段と疲れてる表情だし、余り聞かないほうがいいかな
『って加藤さん。…おでこっ。血が出てますよ?』
加藤)っえ、本当だ。どおりでヒリヒリするなと思った
『もう、仕方ないですね。少しじっとしていて下さいね』
念の為に持ち歩いていたバンドエイドと消毒を取り出して、優しく手当をしてあげた
加藤)って。悪りぃな、こんなことさせて
『っ、いえ。加藤さんには特別なので』
加藤)…特別?
リピートして欲しくなかった言葉
カァァっと顔が熱くなるように感じて、ふいと下を向いた
『っ兎に角、無茶しないで下さいっ』
ポンッと濡れた肩を押すと、加藤さんは下手な笑顔を向けた
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作者名:ひな林 x他1人 | 作成日時:2020年8月14日 5時