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樹くんとジェシーくんと遊んでから数日。
あれ以来、誰とも話もしていない。
何もない日々を過ごしていたある日の休み時間、クラスが急に騒がしくなった。
男 「また廊下で喧嘩だって」
行ったところで知らない人だし、下手に巻き込まれても嫌なので俺はそのまま椅子に座って本を読んでいた。
それから、数分経って廊下が静かになったと思うと、さっきまで騒いでいた人達が教室に戻ってきた。
全員が思い思いに話しているから、何なのかは分からない。
でも、これが日常的なものだということは雰囲気から感じ取った。
自分は何の話にも入れないままこの話題は終了。
すぐに次の授業が始まった。
そのまま何も気にせず、何も無かったように帰ろうとすると久しぶりに廊下で樹くんと出会った。
樹くんに一瞬自分のことを睨まれた気がしたけど、すぐに笑って話しかけてくれた。
樹 「久しぶりじゃん。元気だった？」
そう言う樹くんの表情に前と大きな変わりはなかったと思う。
北 「…うん。元気だよ」
樹 「本当に？じゃあ、良かった」
その日は、それだけ言ってすぐに去っていった。
でも、特に何も気にせず家に帰った。
次の日、初めて樹くんとジェシーくん以外の学校の人から話しかけられた。
男 「…松村さんって隣のクラスの田中さんと話したことある？」
教室に入った瞬間、クラスの人からそう言われる。
確か、樹くんの名字は"田中"だった。
北 「多分、あります」
男 「あー、隣のクラス田中さんあの人しか居ないからその人で合ってると思う。悪いことは言わないから、田中さんと関わるのやめた方がいいと思うよ」
その人は、それだけ言うとすぐに自分の席に戻った。
言っている意味が分からなくて、呆然とその場に立ち尽くしていた。
しばらく経ってから、我に返って自分の席に荷物を置いて座る。
授業中もずっとそればかりが気になって頭から離れなかったので、休み時間に隣のクラスに直接聞きに行くことにした。
樹 「…あれ、北斗くん？」
隣のクラスに来たのは良いけど、どうすれば良いのかドアの前で戸惑っていると後ろに樹くんが立っていた。
樹 「何かあったの？」
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作者名：ゆり | 作成日時：2020年4月6日 12時
