9話 ページ9
A「ごめ、、もう多分大丈夫だと思うっ、、」
このまま明那を付き合わせるわけにはいけないと思い、力をグッと込めて涙が出てくるのを抑える。
三枝「……無理して泣くのとめなくていいよ。家あっち方面だよね、」
A「ありがと、。うん、そっちの方。」
私の歩くペースに合わせて明那が隣を歩く。
いまだにぼろぼろ零れてくる涙を必死に手で拭く。
あー、明日、目腫れちゃうんだろうな
葛葉さんきっと怒ってるよね、、もう二度と会えないかな、
こんなに後悔するなら嫌いなんて言わなきゃ良かった。
次々に後悔と自分への怒りが湧いてくる。
店から出て最初の信号で止まったとき、
A「え。っ、？」
急に誰かから腕を掴まれた。
「俺が送る。」
後ろから声が聞こえて慌てて振り返る。
私の腕を掴んでいたのは葛葉さんだった。、
A「葛葉、、さん、、。」
え、？なんで、、、
もう絶対嫌われてると思ったのに
三枝「来るの遅いわ！帰っちゃうところだったんですけど！？はいこれAの荷物ね。2人でちゃんと話し合いなよ、」
葛葉「わりぃ。」
明那は葛葉さんに荷物を預けて店の方に戻っていく。
A「え、ちょっと、あきっ、、」
名前を言い切る前に葛葉さんの手で口を塞がれる
葛葉「明那、明那、うるせぇな、、いいから大人しく帰るぞ。」
拗ねたような口調で言う葛葉さん。
腕を引っ張られどんどん進んでいく。
なんで拗ねてんの、、。全然わかんない
A「……いきなり人の口塞がないでください、、。 」
謝らないととか、言いたい事は沢山あったのに、結局出てきたのはこの一言。
途端に可愛げがなくなる私、
葛葉さんの前だと素直になれない。
葛葉「ん、。悪い。」
謝らせたかったわけじゃないのに、、、
嫌いって言ってごめんって、全部思い出したよって伝えなきゃ、
勇気を振り絞って口を開く。
『あの、』
2人の声が重なった。
…………。、沈黙
A「お先、どうぞ。。」
葛葉さんは頷いて口を開く。
私は葛葉さんと目を合わせて言葉を待つ。
葛葉「あのさ、俺の事、、、嫌いになった？」
葛葉さんの瞳が悲しげに揺れているのがわかった。
なんでそんな、泣きそうな顔してるの、
続く (更新停止中)
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作者名：ゆやん | 作成日時：2022年10月17日 21時
