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最終選別当日。
炭治郎とAは藤襲山に来ていた。
一年中季節関係なく藤の花が咲き乱れる此処一体は、まるでお伽噺のなかに居るような、とても幻想的な空間だ。
Aは、あの着物のままでは動きにくいと考え、袴で来た。頭には鱗滝に貰っていたあの狐面、そして鱗滝に借りた日輪刀を腰にさし。暇潰しにと煙管を持って来ている。
そう言えばの話なのだが、Aは呼吸が使えない。以前鱗滝に呼吸を教えて貰っていたらしいが、呼吸事態に適性がないそうだ。
だがそれはAにとって特に何も問題はなかった。Aという鬼の力なら、片手で刀を振っても岩が斬れるからだ。それに呼吸が使えずとも沢山の術がある。
「皆さま、今宵は最終選別にお集まりくださってありがとうございます。この藤襲山には鬼殺の剣士様方が生け捕りにした鬼が閉じ込めてあり、外に出る事はできません」
「山の麓から中腹にかけて、鬼共の嫌う藤の花が一年中狂い咲いているからでございます」
しばらく待っていると、藤の花の髪飾りをした子供二人が出てきた。
七日間を生き残れば良いとやらの説明を終え、
「では、行ってらっしゃいませ」
そのまま流れるように最終選別が始まり、ズンズン進んでいくAを追うように、炭治郎が山の中に入って行く。
「ここはお主の技量をはかる場じゃ、妾はあまり助けてやれぬ」
「大丈夫だ！A姉さん！」
Aが一方的に喋りかける形でどんどん迫りくる鬼を倒していく。この場で余裕を持っているのはAたった一人だ。
途中途中鬼に囲まれればAお得意の術を使い一掃していた。技の名前はまた今度紹介しよう。
「うわァァァ！！！なんで大型の異形がいるんだよ！！聞いてないこんなの！！」
「やっと待ちに待った手鬼か、すまぬな炭治郎、先にゆくぞ？」
「えっ！？ま＿」
炭治郎の返事も聞かずにAが走り出す。
どこじゃ、どこじゃ…！と走っているうちに自分の擬態が解けている事にも気付かないまま、只ひたすらに手鬼の気配のする方へと走る。
「狐、俺の可愛い狐はどこだぁ？」
＿見つけた。
すぐさま襲われていた少年を助け、手鬼に向かって術で攻撃をしかける。刀でわざと頸だけを斬らず、それ以外をバラバラにしていく。
叫び声を聞くことでさえ億劫に感じたAは、手鬼の声帯だけを斬り、すぐに再生できないように石を詰め込んだ。
「＿＿っ！＿＿！」
「お主、楽に死ねると思ってくれるなよ？」
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月縹(プロフ) - 広海さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！！前程更新頻度は高くはないけど、見てくださる方がいるなら頑張れます😭😭 (2021年11月12日 21時) (
レス) id: 6e9456ced1 (このIDを非表示/違反報告)
広海 - とても面白いです。これからもがんばってください! (2021年11月12日 20時) (レス) @page47 id: 4ad4f67aa2 (このIDを非表示/違反報告)
�桟鈬�(プロフ) - 闇姫さん» 嬉しいです！コメントありがとうございます！無限列車…カ、カキタイ… (2020年10月12日 20時) (レス) id: a8b4b5bef5 (このIDを非表示/違反報告)
闇姫(プロフ) - 凄い面白かったです！無限列車も見たいなと思っております！ (2020年10月12日 19時) (レス) id: aeb4d97102 (このIDを非表示/違反報告)
�桟鈬�(プロフ) - 腐りかけの果物さん» こちらこそありがとうございました！！他の作品(新作とか)なども読んで頂けると嬉しいです！ (2020年10月11日 21時) (レス) id: a8b4b5bef5 (このIDを非表示/違反報告)
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