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「＿して獪岳。お主は何を不満に思っておるのじゃ？」
「え？」
大量に頼んでいた甘味を食べつつ、Aが獪岳に話を切り出した。獪岳はいきなりそんな話題が来るとは思ってなかったようで、不思議そうに首を傾げている。
「昨日から桑島に言われて様子を見ておったのじゃが、お主は善逸の事を常に睨み付けておるじゃろ？」
「それが気になっての」と話すAに、獪岳が「あぁ」と喋り出す。
獪岳はどれだけ努力しても壱ノ型が出来ないこと、それなのに努力をしていない(ように見える)善逸は使えること、自分だけが誰かの一番になりたいと言うのに、桑島が善逸ばかりに稽古を付けていること……
それが気に入らない、と言う。
ちなみに壱ノ型は、前傾の居合の構えから一瞬で敵と間合いを詰め、すれ違い様に頸を斬る技だ。
霹靂一閃の名の通り、強い踏み込みを起点として雷が駆け抜けるような抜刀術になっており、目にも留まらぬ速さで鬼を斬る。一撃必殺の技と言ったら良いのだろうか。
そう説明する獪岳の頭をもう一度撫で、Aが笑った。
「お主はあの二人にとって既に“特別な存在”だと思うぞ？桑島は獪岳を一人にしてもサボる事をしないと信頼をしていたから、善逸の方に目を向けていたのではないかの」
尚も不機嫌そうな表情をする獪岳に、Aが思い出したように「それに」と続ける。
「妾が桑島にふざけで「獪岳を嫁にくれ」と言ったら真剣そうな顔で「獪岳は嫁にはやらん」と申しておったわ、それだけ桑島にとって獪岳は大切なのじゃろうな」
「そう、なのか？」
「本当じゃ。妾が嘘をつくように見えるのか？」とまた笑うAに、獪岳が慌てて首を振る。獪岳自身、こんなに自分の話を聞いてくれる存在が今までに居なかったため、中々に素直になっている。
＿＿
＿
「ん？見たところお主、本当は左利きじゃろ」
獪岳が無意識に団子を左の手で取るのを見逃していなかったAがそう指摘すると、獪岳がハッとしたように手を引っ込めた。無理もない、この時代“左利き”と言うのはあまり良く思われていなかった。
何かと悪いイメージの表現に、“左”が使われることが多いからだ。(左前や左遷など)そう言うこともあり、軽蔑される存在だった。
獪岳自身、中々それに悩んでいたようで、寺で住んでいた頃に矯正をしている。だがたまに気を抜くと左利きの名残が出るようで、Aと話をしているうちに気が抜けてしまい、バレてしまった。
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月縹(プロフ) - 広海さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！！前程更新頻度は高くはないけど、見てくださる方がいるなら頑張れます😭😭 (2021年11月12日 21時) (
レス) id: 6e9456ced1 (このIDを非表示/違反報告)
広海 - とても面白いです。これからもがんばってください! (2021年11月12日 20時) (レス) @page47 id: 4ad4f67aa2 (このIDを非表示/違反報告)
�桟鈬�(プロフ) - 闇姫さん» 嬉しいです！コメントありがとうございます！無限列車…カ、カキタイ… (2020年10月12日 20時) (レス) id: a8b4b5bef5 (このIDを非表示/違反報告)
闇姫(プロフ) - 凄い面白かったです！無限列車も見たいなと思っております！ (2020年10月12日 19時) (レス) id: aeb4d97102 (このIDを非表示/違反報告)
�桟鈬�(プロフ) - 腐りかけの果物さん» こちらこそありがとうございました！！他の作品(新作とか)なども読んで頂けると嬉しいです！ (2020年10月11日 21時) (レス) id: a8b4b5bef5 (このIDを非表示/違反報告)
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