【名探偵コナン】私黒い服着てただけなんすけど

ファイルNo.9 ページ10

【ジンside】



全く…面倒な女だ


「二十歳過ぎて迷子か……」


あいつ頭大丈夫か？
元社畜も大変なんだな


「アニキ、ただいまもどりやした」

「…ごくろう。
あの女、怪しい動きはしなかったか？」

「怪しい動きどころかアニキのこと
イケメンなのに人使い荒そう
とか言ってましたぜ」

「ほぅ…」


ハニトラ…？いや、それなら人使い荒そうなんて言わないな
そうなると素ということか？

…………イケメン。(ちょっと嬉しい)


「…あいつは白だな」

「はい、こっちが話しかけるまで何も話しませんでした。白で間違いないです」

「…そうか」


ふっ、ただの一般人か
警戒して損した気分だな


「ですが、全身真っ黒というのが引っ掛かりますね」

「…そうだな」


俺達の知らない、組織のもっと上の人間か？
それなら俺達に隙だらけなのも……いや


「ウォッカ、あの女に隙があったか？」

「…………言われてみれば、全くありませんでした」


あんなにアホっぽいのに隙がない？
どういうことだ？やはり組織の人間…？


「…他に何を言っていた？」

「“ぶっきらぼう”とか
“ナチュラルに命令しそう”、
小声で“オフの日に酒買ってこいとかいいそう”と言ってましたぜ」

「…心当たりしかないな」


ぶっきらぼうなのは自覚しているが
そうザクザク言われると傷つく。



.




.




「……まて､何故休日まで知っている…！？」

「…………あ！それを聞いたとき
笑いながら“勘だ”と言って……！！」


本当に組織の人間なのか？
まさか俺達の監視を？

俺のことをそう言ったのも遠回しに自分が組織の人間だと言いたいのか？


「アニキ、これ相当ヤバイんじゃありゃせんか？」

「…ボスの命令に従えばいいだけだ」


怪しい動きをしなければいい。それだけだ

ファイルNo.10→←ファイルNo.8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す