俺 ページ6
あの約束…
[俺がいなくなっても無闇に探さないこと。1週間経っても帰ってこなかったら探せ]
てか今から1週間後は俺いないけどな。
そんときはジンが探してくれるよね。
でも心配だ。
置き手紙もないなんて。
それから朝までずっと起きていた。
ユンギが帰ってきたのはもうすぐ昼になるぐらいの時間帯だった。
『ユンギ、お帰り、心配したんだよ。』
「ん、ちゃんと約束守ったんだな。」
『うん、それよりユンギどこ行ってたの?』
「ちょっと友達に呼ばれたから。行ってただけ。」
『そうならそうと言ってくれれば良かったのに。』
「ごめん、お前寝てたから。」
『そっか。』
ユンギが無事で良かったけど、
夜中に友達に呼ばれることなんてある?
俺は全く想像つかないんだけど。
まあユンギならヤバい友達と絡んでてもおかしくないか。
『気をつけろよ、ユンギ。』
「えっ?」
『そいつらに変なことされないように。』
「何言ってんだよお前!」
さっきまで塩だったユンギが
砂糖みたいに甘い笑顔で微笑みかけてきた。
この笑顔が好き。
「ちょっと外出る?」
『うん。』
それから俺たちがしばらく歩いていると
「あっユンギと…げっジンじゃん。」
「あっA!」
知らない女が話しかけてきた。
ユンギの知り合い?
でもジンって言ってるから…
俺のことジンだって思ってるんだよね。
俺はソジュンなのに…
「ユンギ、今からどこ行くの?」
「ちょっと散歩。」
「ふーん、てかジン、今日あんまりナルシスト発揮してないね。」
なんだよこの女、
俺に話しかけんなよ。
てかジンってナルシストなんっ?
「こいつちょっと今日、風邪気味だから。」
「そうなの?私が風邪うつしちゃったかも。ごめんね〜」
なんだよこの軽い女、めっちゃ俺の嫌いなタイプ。
ユンギはこいつ受け入れられんの?
信じらんない。
「じゃあそろそろ、ジナ、行くよ。」
『うん。』
そう言ってその女とすれ違ったそのとき
「ねえ、今日ほんとにおかしいよ。別人みたい。風邪引いてんじゃないんでしょ、なんかあったら言ってね。」
俺の耳に囁いてきた。
俺は終始黙っていたのに。
別人みたいって
あいつとジンはそんな仲なの?
俺はいまいちあの女が分からん。
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作者名:らららの歌 | 作成日時:2024年1月2日 19時