二重人格の僕と俺 (ページ5)

今日:8 hit、昨日:7 hit、合計:723 hit

俺ページ5

｢気にすんな、お前頭痛は？」

『止まった…ユンギが来てくれたから。』

｢良かった、てかこれから俺ん家くる？」

『いいの？』

｢どのみちお前家に帰りたくないだろ。」

そうだった。

俺、家に帰っても誰もいないんだったな。

帰っても頭痛がするし。

ユンギに泊めてもらうか。

『うん、じゃあお願いします。』

｢ん、」

『てかユンギ、傷…大丈夫？』

顔が腫れてる…

俺のせいで。

｢大丈夫なわけないだろ、さっさと帰るぞ。」

『うん…ありがとね。俺の代わりに。』

｢別に、そう言う理由で呼ばれたわけじゃないから。」

違う理由？

なんだろう。

『ユンギ、なんかしたの？』

｢ちょっとね。ほら、着いたよ。」

ちょっとって何したんだろう。

先生を怒らせるようなこと？

でもなんか、これ以上聞かない方がいい雰囲気がするな。

｢テキトーに座ってて。飲み物持ってくる。」

『いやいいよ、まず怪我の手当！』

ユンギの怪我が心配だし。

座ってても落ち着かないし。

「ん～ありがと、」

『顔出して。』

ユンギの怪我は予想以上に酷くて。

大切な人を傷つけられた悲しみと憎しみが湧いてきた。

俺にとって大切な人はユンギだけだから。

その日の夜はほんとに楽しかった。

ユンギと他愛もない会話して。

馬鹿みたいに笑って。

眠るのが惜しかった。

いや、寝れなかったのかな、ユンギが隣で寝てて、嬉しかったから。

ふと時計を見ると1時をすぎていた。

無意識のうちに寝てたみたいだ。

ユンギは寝てるかな？

ユンギが寝ている布団に手を伸ばしてみた。

『あれ？ユンギ？』

触ってみてもいる感じがしなかった。

体を起こして電気をつけて見てみると、そこには誰もいなかった。

『ユンギっ？』

どこいったの？

まだ夜中だし。

ユンギが勝手に出ていくとかないよね？

でも家にいないのは事実だ。

『探しに行かないとっ』

そのとき、唐突にユンギとした約束のことを思い出した。