僕と俺 ページ3
『まず〜冷えピタ貼ろうか！』
｢自分で貼るっ」
『ええ〜はれないと思うよ、Aには。』
Aのおでこに冷えピタを貼った。
恥ずかしそうに下を向いてるAが可愛い。
[あれ？ジン君看病してたの？悪いね〜]
げっ
保健室の先生が来た。
なんでこんなベストタイミングにくるの？
[ジン君もう帰っていいわよ。]
『えっでも』
[ジン君に風邪がうつったら大変だから]
『はい…バイバイA。』
｢ん…ありがとね。」
えっ
今、｢ありがとう」って言われた！
これはもう、恋の始まりだな！
『いい返事を待ってるよ、A。』
｢は？なに勘違いしてんの？」
だよね…
僕の勘違いだよね。
[ジン君、もうすぐ雨降るからね。]
『はい…』
憂鬱だ。
雨降るのか。
Aがいないだけでもよかったな。
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学校にいるのか…
ユンギは？
『はあっユンギ…痛い…』
頭が痛い。
ユンギ来て。
1人はいやだ。
｢ジナ、なにしてるの？」
ユンギだ。
よかった。
『頭痛が…』
｢久しぶりだもんな、お前に会うのも。」
『俺…教室戻りたくない。』
｢ん、じゃ、サボろ？」
『うん…』
ユンギが来ると頭痛も止まる。
『ねえ、あいつ元気？』
｢あ？ジナのこと？」
『そうに決まってるだろ。』
｢ん〜可愛い女の子を振り向かせようと必死。」
『ただのバカじゃん』
いいよな、あいつは明るくて。
あいつに比べて俺は不良だし。
『正直もう出てきたくない。』
｢えっ？」
『ユンギもさ、俺といるよりジンといる方が楽しいよね。』
多分ユンギにめっちゃ迷惑かけてる。
むかついたら自分を制御できなくて、人を殴るし、物は壊すし。
｢俺はどっちも好きだよ。」
ユンギは曖昧だ。
ほんとの気持ちなんてわからない。
『優しすぎるんだよ、ユンギは。』
俺の精神安定剤。
ユンギがいなかったら、俺らは殺人犯だったよな。
なあ、ジン。
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作者名：らららの歌 | 作成日時：2024年1月2日 19時
