47話 ページ47
『なんでもないよ。』
「そうは見えないかな。仕事の相談は無理だけど、そのほかのことだったら、話聞くよ。」
うーん。相談してみようかな。
いや、でもな。
『実はね、、アメリカの大学から半年契約で働かないかってお誘いがきてるの。』
「、、すごいじゃん。おめでとう。」
賛成なのかな？
「あ、もしかして俺のこと気にしてる？」
『、、うん。せっかくの結婚の話がどんどん先延ばしになっちゃうんじゃないかと思って。それに、、離れたくないなとか思っちゃったり。』
「半年だよね。今8月だけど、9月から行くとして、、3月末まで？、、。結婚の話は気にしなくていいよ。もともと解説の仕事が入ってるあたりは避けたいなと思ってたし、4月上旬ぐらいに結婚とかでも全然気にならないよ。」
そうなんだ。
「離れたくないのは俺も同じ。、、でも、俺のせいでチャンスを無駄にするのは嫌だ。」
結弦くん、。
「Aが行きたい気持ちがあるなら、行くべきだと思う。俺は応援したい。」
『ありがとう。頑張ってくる。』
こんなチャンス、もう二度とないかもしれない。
そうだよね。
頑張ってくるべきだよね。
「寂しいけど、仕方ないね。あ、、」
ん？
「アメリカで大会があって、それに解説者として同行する予定だった。もしかしたら、むこうで会えるかも。」
そっか解説者もいろいろまわるんだよね。
「お互い頑張ろう。」
『うん。頑張ろう。あ、そうだ。、もしできれば、アメリカに行く前に結弦くんのお家にご挨拶しに行きたいんだけど、どうかな？』
「うん。そうしようか。Aのお家はどうする？あ、結納までやっちゃう？」
『そのほうがいいかもね。あと半月ぐらいだし、無理そうだったら後日でも大丈夫。』
帰ってきたら、籍を入れて結婚式って感じだとスムーズかな。
「式場の予約までは済ませておいた方が良いね。」
『そうだね。忙しくなりそうだね。』
「うん。引継ぎとかは大丈夫？」
『うん。私の医局は、誰が見てもオペができるように資料は全部共有してあるの。口頭で説明することもないから、すごくいいんだよね。、』
川上先生の指導医と医局長は真田にお願いしていいって院長が言ってたな。
真田なら、大丈夫。
安心して任せられる。
「よし。じゃあ、式場の見学の予約をしよう。あと、実家あいさつと結納の日程調整。」
『うん。』
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作者名：かれん | 作成日時：2022年4月6日 7時
