32話 ページ32
「ご飯作って待っててくれたの。ありがと。」
『こちらこそ会見ありがとう。見てたよ。』
「見てたの？なんか恥ずかしい。」
『私、うれしかったよ。結構考えてること一緒だったし。』
やっぱり好きだなって改めて思ったな。
「そっか。最近帰ってこれるようになったし、一緒にいられる時間が一気に増えたね。さっき仕事であったスタッフさんに充実感があふれ出てますよって言われちゃった。よし、食べよ。いただきます。」
『うん。いただきます。来週から、医局長になって、研修医が1人つくようになるんだ。だから、もっと帰りやすくなるかな。というか私が帰らないとみんな帰れないし。』
「そうなんだ。まじか。めっちゃ楽しみなんだけど。ん？あれ、研修医って？」
あ、言ってなかった。
『研修医の子の指導医をやることになったの。』
「それって、、女の子？」
あ、そこ？
『男性だけど、、。あ、でも、全然そういうんじゃないからね。』
「あ、うん。もちろんわかってるよ。ちょっと心配になっただけ。A可愛いし。なんかあったら、なんでもいいな。」
『うん。、何もないと思うけど。川上先生ね、すごい勉強熱心なんだよ。私のオペの映像見て勉強してくれてるから、私とオペがそっくりなの。びっくりしちゃった。』
あれ？なんか不満そう？
『結弦くん？』
「なんか嬉しそうにその、川上先生の話するからちょっとだけ嫉妬しただけ。、いや、わかってるんだよ。仕事だし。」
可愛すぎる嫉妬！
『わかってるよ。んー、結弦くん可愛い。ご飯食べてなかったらハグしに行きたいぐらいなんだけどな。』
「ハグしに来てくれないの？」
『お行儀悪いかなと思って。後でね。』
ーーーー
えっと、、この状況は？
『結弦くん、私お風呂入ろうと思うんだけど。』
「うん。その前に何か忘れてることない？」
忘れてないけど、なんか恥ずかしいからスルーしようと思ってたんだけどな。
「忘れてないよね？ほら、おいで。」
まあ、いっか。
結弦くんに抱きしめられるとすごく安心する。
「あれ？痩せた？」
そうかな？
『気のせいじゃない？』
「そうかな。、あー、だめだ。今日は我慢しようと思ってたんだけど。」
『ん？』
いつもとはちょっと違う噛み付くようなキス。
ん？
鎖骨のあたりにピリッとするような痛み。
『結弦くん？』
「っふふ。できた。」
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作者名：かれん | 作成日時：2022年4月6日 7時
