ホットココアをあなたに 3 (ページ23)

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23話ページ23

ー次の日ー

『おはよう。』

「あ、先生。おはようございます。あれ？」

ん？

「指輪左手に付けてますね？え。もしかして。」

『公式発表はまだなんだけど、婚約したの。内緒ね。』

「えーーーー！おめでとうございます。すごい。」

『ありがとう。』

遥ちゃん気がつくの早すぎる。

「盛り上がってるところ悪いんだが、ちょっといいかな？」

医局長！

『あ、はい。すみません。』

@医局長室

『沢山お休みをもらってしまい、すみませんでした。』

「いや、こちらも如月先生に頼りすぎていた部分があったと思う。申し訳なかった。それで、急なんだが、院長が持病の悪化で退くことになった。」

あらら、大丈夫かな？

「それで、私が次の院長になることになった。」

『おめでとうございます。』

「ありがとう。そこで君に次の医局長を任せたいんだが、どうかな？」

私が医局長？
大丈夫かな？

『私でつとまるか少し不安です。』

「君にとっては突然の人事かもしれないが、チーフが医局長になるというのは当然の人事だ。あまり深く考えないでもらえると助かる。、、ただ、君の場合はリーダーというよりエースだな。」

ん？

『というと？』

「通常、医局長やチーフは局全体の状況を見極めて、チームメイトに仕事を渡す感じ。でも、如月先生の場合はどちらかと言うと、自らのスキルで患者を救っていくタイプだ。」

えっと、

『ありがとうございます。でいいんですかね？』

「褒めてるからそれでいい。もちろん人望もある。だから看護師や医師もついてくる。、だから君は君らしい医局長になればいい。給料も上がる。いい話だと思う。」

たしかに。

まあ、断る理由もないんだよな。

「あ、ただひとつだけ言わせてもらう。」

ん？

「医局長になったら、ちゃんと定時に家に帰るようにしないとだめだ。医局員が帰りにくくなるからな。」

そっか。
そうだよね。

「まあ心配ないか。仕事量をセーブしたいって申し出てきたのは如月先生の方だもんな。」

『はい。プライベートの時間も今後は大事にしていくつもりです。』

「医局長の件はどうしたい？一度持ち帰ってもいいと思うけど。」

『お引き受けします。』

通常、医局長にこんなに早くなれることはない。

きっとお話を頂いたのも何かの縁だし、チャレンジしてみたい。