ホットココアをあなたに 3 (ページ18)

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18話ページ18

ー羽生sideー

「あの、話って？」

「Aのこと、本気なんですね。」

は？

「そうですけど。」

「俺、Aのこと好きなんですよ。多分、Aの初恋も俺です。だから、Aと釣り合うように頑張って社長になったら、Aのこと迎えに行こうと思ってました。」

そうだったのか。

「正直すごく悔しいんです。Aの報道が出た時、Aの両親は大激怒だったので、きっと別れさせてくれるし、俺にもチャンスがまわってくると思ってました。でも、さっき羽生さんとのことを認めてるから諦めてほしいってAのお母さんに言われたんです。」

お母さんがそんなことを。

「結局、自分から取り戻しに行く勇気はなかったし、羽生さんほどの徹底は俺にはできなかった。完敗です。俺が勝手に戦ってただけですけど。だから、俺のこと別に警戒しなくていいですよ。友達だって割り切って接してますから。ただ、、。」

「ただ？」

「Aを泣かせるようなことがあったら、取り戻しに行くんで、それは覚悟しておいてください。」

まあ、絶対ないけど。

「Aとはこれまで通り仲良くしてやってください。俺も気にしないようにするんで。今度うちにも遊びに来てください。悔しいですけど、あなたと話すのがAは楽しいみたいです。あ、もちろん友達として話すって意味ですよ。」

「わかってますよ。じゃあ、俺帰りますね。お邪魔しました。」

「いえ。来てくれてありがとうございました。」

ーあなたsideー

あ、戻ってきた。

「颯馬さん帰られたよ。」

『そっか。なんか嫌なこととか言われなかった？』

「全然。よし、なんかやる？」

んー、

『疲れてない？』

「全然大丈夫。あ、月の光弾ける？」

『弾けるよ。』

月の光と結弦くんの相性すごそう。

絶対きれい。

「じゃあ、やってみようか。」

ー－－－－－－－－－－
ー次の日ー

昨日は楽しかったな。

あれから、3曲ぐらいやって。

「A、今日はどうする？俺はちょっと仕事で出かけなきゃいけないんだけど。」

どうしようかな。

『明日から仕事だし、ちょっと調べものしたりしてるかも。』

「そっか。じゃあ、夜ご飯も家の方がいいね。」

『ごめんね。そうしてくれると助かるかも。なんか作って待ってるね。』

「うん。ありがと。じゃあ、行ってきます。」

『行ってらっしゃい。』