ホットココアをあなたに 3 (ページ17)

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17話ページ17

ーあなたsideー

弾ききった、、。

やっぱりひやひやしたけど、結構楽しかった。

結弦くん、すごくきれいだった。

ちょっと儚い感じだけど、、どこかに力強さもあって。

「楽しいね。」

『うん。楽しい。』

「私たちそろそろ帰ろうかしらね。お邪魔になっても悪いし。二人で過ごせる時間少ないんでしょ？」

「ああ。そうだな。ここまで見せてもらえたら、もう十分だ。今日はお招きありがとう。」

結弦くんに感謝だな。

私の両親にもすごく良くしてくれて。

「お父さん、お母さん、送りますよ。俺、車で来てるんで。」

「颯馬くん、お気遣いありがとう。でも、私たちもデート中だから大丈夫よ。」

「母さん、ちょっと。」

「あら、いいじゃない。事実なんだから。」

なんとなくだけど、お母さん、結弦くんに気を遣って、颯馬との距離を保とうとしてる気がする。

「じゃあ、また。」

『うん。またね。』

「A、体に気をつけてね。」

『うん。お母さんとお父さんも。体の不調とかあったらすぐ連絡してね。』

「わかった。結弦くん、結婚することになったら、また一度おいで。話があるから。」

「わかりました。」

なんだろう。話って。

あれ、颯馬は帰らないのかな？

「あ、すみません。俺も帰りますね。なんかタイミング逃しちゃって。」

「いえ。これからもAと友達として仲良くしてやってくださいね。」

「もちろんです。A、今度フルート持って遊びに行くから。」

遊びに行くっていうのはちょっとまずいかな。

「A、俺がいる時ならいいよ。」

『じゃあ、そういうことで。』

「あ、すみません。そうですよね。無意識でした。」

「いえいえ。奏ちゃんも呼んだら？知り合い？」

あ、たしか。

『会ったことあるよね？』

「あるある。あの子、面白いよね。、、あのさ、A。ちょっと席外してくれる？」

え？

「羽生さんと少しだけ2人で話がしたいんだよね。」

2人で話？

「A、俺もちょっと話したいって思ってたし、あっちでピアノ弾いてきてくれる？すぐ終わるから。」

まあ結弦くんも話があるなら、いっか。

『うん。わかった。』