ホットココアをあなたに (ページ41)

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41話ページ41

「軽い気持ちだったら、AちゃんのためにInstagramのアカウントで報告なんてしないし、ペアリングも買いません。俺はやると決めたことは本気でやりたいタイプです。」

「ペアリング？お、ほんとだ。なーんだ。ただのバカップルか。」

『ちょっと、奏。』

「ごめんごめん。でも心配してたんだからね。なかなかあんたの休みと合わないから様子もわからないし。」

やっぱり心配かけてたんだ。

本当に奏はいい友達だな。

「まあちょうどいいからセッションしよう。バイオリン持ってきてある。」

「奏さん、悪いんだけど俺ら遠距離前に会えるの最後なんだよね。」

「え、それが？」

あ、そういうこと？

「水入らずの時間を過ごしたいなと思うんだけど。」

「いや、私も久しぶりなんですよね。A、行こ。」

『あ、ちょっと。奏。』

「えっとー、とりあえずベートーヴェンの春やろ。」

なかなか難しい曲を一発目に指定してくるところも奏らしい。

「ね、奏さん。それどれぐらいかかる？」

「え、何。私に帰れって言ってるの？」

「そういうわけじゃなくて。さっきまで結構いい雰囲気だったんだけど。」

(ピンポーン)

あ、今度こそ出前かな？

『私出てくるね。』

ー羽生sideー

「あの、Aとはどこまでいこうと思ってるんですか？」

どこまで？

「結婚する気はあるのかという意味です。」

「今の暮らしの延長線上にそういう未来があったらいいなとは思います。でも、Aちゃんも考えがあるだろうし、強制はしません。」

「そうですか。、、。Aの両親、今回のことでかなり怒ってるんで頑張ってください。大反対されると思います。」

そっか。この子はAちゃんの両親と知り合いなのか。

「Aちゃんのご両親ってどんな方ですか？」

「まあ一言で言えば親バカですね。Aのことが大好きで本当に大事にしてます。なので、Aも両親のこと大好きです。だから、仲たがいとか起こらないように慎重に動いてください。私もあなたのこと認めたわけではないですけど、Aが幸せそうだから、とりあえず協力します。、、でも、万が一Aを不幸にしたら容赦しないので。」

『奏、なんか今物騒な言葉が聞こえたんだけど、結弦くんに何言ったの？』

「気のせいー。何？サンドウィッチ？美味しそう。私もご飯持ってきたから一緒に食べよー。」