32話 ページ32
「あ、もう。12時だ。明日も仕事なんだよね。家に送るよ。ゆっくり休んで。」
『ありがとう。助かる。』
「次、いつ会える？」
えっと、、
『来週は土曜日と日曜日が休みだよ。』
「そっか。じゃあ、土曜日に家行ってもいい？」
『うん。帰りが朝方になるかもしれないから、連絡するね。』
「あ、ううん。そのあと仮眠するでしょ。だから、夕方の18時ぐらい。」
それぐらいの時間なら、さすがに帰ってきてるかな。
『うん。わかった。そうしよう。鍵開けとくから、自由に入ってきて。』
ー次の週の金曜日ー
よし。あと、24時間ぐらいで結弦くんに会える。
あとは、書類仕事したら、帰れる。
珍しく朝帰りじゃない。うれしい。
「如月先生、なんか楽しそうですね。やっぱり彼氏がいると楽しいですか？」
『あ、遥ちゃん。そうなの。楽しい。』
え？あれ？
『なんで知ってるの？』
「え、公表したのしらないんですか？」
公表？
『いつ？どうやって？』
「あ、そっか。如月先生は私用の携帯電話を病院で開かないですもんね。これです。」
舞踏への勧誘？
すごい。きれい。
「ここの文章見てください。今の気持ちをこの曲にのせてって書いてあるじゃないですか。私、よく知らないんですけど、この曲は恋の曲なんですよね？だから、実ったという報告じゃないかって話題になってましたよ。」
報告、うまくいったんだ。よかった。
prrrrrpprrrr
「はい。総合外科医局です。はい。います。如月先生、お電話です。」
『ありがと。もしもし。お電話代わりました。如月です。』
「こちら救急です。今、高所転落の患者さんの処置にあたっているんですが、心疾患もあったようなので、」
『わかりました。すぐ行きます。遥ちゃん、行くよ。』
＠救命
『お待たせしました。』
「如月先生、お願いします。」
『エコーの映像あります？』
「これです。輸液全開にしてるんですが。」
これはまずい。
『大動脈解離をしていたものが衝撃で破裂したんですね。心停止から何分ですか？』
「10分です。」
間に合うかな。
でも、やってみるしかないか。
『開胸します。』
ーーーーー
『血管の損傷の修復完了。サテンスキー外します。』
あとは、人工心肺から自己心肺に戻れるかかな。
「心拍再開しません。」
『心臓マッサージします。』
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作者名：かれん | 作成日時：2022年2月12日 11時
